beacon

崖っぷちで踏みとどまった森保J、指揮官は試合前の涙のワケを明かす

このエントリーをはてなブックマークに追加

日本代表の森保一監督

[10.12 W杯アジア最終予選 日本2-1オーストラリア 埼玉]

 崖っぷちで踏みとどまった。2-1でオーストラリアに競り勝った日本代表森保一監督は試合直後のフラッシュインタビューで「今日の試合は本当にプレッシャーがかかって難しかったが、選手、スタッフが一丸となって、いい準備からハードワークして(勝利を)つかみ取ろうということを選手が実践してくれたと思う」と選手たちをねぎらった。

 ここまで最終予選は1勝2敗の勝ち点3。W杯自動出場圏内となる2位以内まで勝ち点6差と大きく離されていた。首位オーストラリアとの直接対決で敗れれば7大会連続のW杯出場が遠のく“背水”の試合だった。

「これまで思うように結果が出ず、難しい戦いだったが、選手たちはW杯出場権をつかみ取るためにあきらめず、気持ちを切らさず、毎回いい準備をしてくれて、自分たちの持っているものをすべてゲームに出すという結果が今日につながったと思う」

 試合前の国歌斉唱では目を潤ませる指揮官の姿がテレビに映った。「毎回、君が代を歌って試合ができることを喜びに、誇りに思っている。今日はホームで試合を戦うことができて、たくさんの日の丸を見ながら、たくさんの応援を受けていることを感じながら君が代を歌わせていただいて、いつものように目頭が熱くなった」と、そのときの心境を明かした。

 システムはこれまでの4-2-3-1ではなく、4-3-3を採用。先発に抜擢した東京五輪世代のMF田中碧が先制点を決める活躍を見せた。「自分たちの力を出すために、ここまでの活動を踏まえて調子の良い選手を使っていこうと。かつオーストラリアと対戦するときに我々にとってアドバンテージになることが多いのかなと思って選択した」と、その意図を説明した。

 これでオーストラリアとの勝ち点差は「3」に縮まったが、W杯出場権獲得へ厳しい戦いは続く。森保監督は「今日勝ったことは素晴らしいと思う。W杯自動出場権を獲得するために非常に大きな勝利だったが、これから6試合、毎回、W杯出場権をつかみ取るための試合が続くことを覚悟して次からの活動につなげたい」と決意を新たにしていた。

●カタールW杯アジア最終予選特集
●カタールW杯各大会予選一覧

TOP