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背水の森保采配「2人の調子を見て」田中碧&守田抜擢の4-3-3、終盤柴崎投入の意図は

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日本代表の森保一監督

[10.12 W杯アジア最終予選 日本2-1オーストラリア 埼玉]

 首位オーストラリアとの直接対決。敗れれば7大会連続のW杯出場が遠のく“背水”の一戦だったが、日本代表は辛くも2勝目を挙げた。森保一監督はスタートから4-3-3を採用し、インサイドハーフにはMF田中碧(デュッセルドルフ)とMF守田英正(サンタクララ)を先発で抜擢した。

 この采配の意図について、森保監督は「まずは2人の調子を見て先発で起用しようと考えた」と言及。そのうえで、「形としては我々の良さを出すために、そして、その2人を使うことでどういう形が一番力が出るのかを考えながら、かつオーストラリアとのマッチアップを考えたときに我々のストロングポイントが出せるように、相手の良さを消せるように」と、4-3-3を採用した理由を明かした。

 後半40分にはDF長友佑都(FC東京)を下げてDF中山雄太(ズウォレ)、守田を下げてサウジ戦で失点に絡んだMF柴崎岳(レガネス)を送り込んだ。この交代策の意図については次のように語った。

「まずは守田に代えるか、(田中)碧と代えるかは彼らの疲労度を見ながら、試合の流れを見ながら決めていこうかなということで、守田が全て出し切ってくれていたので、体力的なことで交代しようと判断した。と同時に、終盤の勝たなければならない状況で、岳が持っている攻守をつなぐ能力、そして彼が守備から攻撃に、良い関わりをしてくれるだろうということで送り出しました」

 直後に決勝ゴールが生まれ、辛くも2勝目。W杯出場権獲得争いに踏みとどまった。

「プレッシャーのかかる状況だったが、私自身の心構えとしては守りに入らないように、勝利をつかみ取りに行くんだという前向きな言動、采配をしたいなと思っていた。采配に関しては試合の流れを見ながらなので、積極的だったかどうかはみなさんの評価にお任せしたいが、選手たちが積極的にプレーできるように、守備はもちろん、いい守備からいい攻撃にと選手たちに伝えている。まだ交代枠がもう1人残っていたので、できれば全交代枠を使って、1人でも多くの選手をピッチに送り出したかった」

 進退問題も報じられた中で、勝利をもぎ取った森保監督は「私というよりも、選手たちがトレーニングの中で、オフ・ザ・ピッチでどういう戦いができるか、自分たちの力をいい形で発揮できるか、イメージを共有してくれたことが大きかった」と選手たちを称賛。これでオーストラリアとの勝ち点差は「3」に縮まったが、W杯出場権獲得へ、厳しい道のりは続く。

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