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“松村優太の後継者”。清水内定の静岡学園MF川谷凪は選手権で先輩以上の活躍を

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清水エスパルス新加入が内定した 静岡学園高MF川谷凪は選手権での活躍を誓う

 清水エスパルス新加入が内定したMF川谷凪(3年)がシーズン前に「そこを狙っています」と口にしていたのが、静岡学園高の先輩MF松村優太(現鹿島)の後継者の座だ。松村は3年時の選手権に10番を背負い、静岡学園にとって24年ぶりとなる全国制覇に貢献した快足アタッカー。松村と同じく50m走5秒台の快足を持つ川谷は、松村のようにスピードに乗ったままボールタッチすることや、決め切る選手になることを目指してトレーニングを重ねてきた。

 本人は「めちゃくちゃ下手からちょっと上がったくらい」と謙遜するが、静岡学園の徹底した技術練習の中で成長していることも実感している。「試合中は何も思わないんですけれども、練習の時に『これ昔やったら止めれてへんな』とか、『これ、結構決まったな』とか」感じるようになった。

 現在、チームで川谷は絶対的な存在ではない。自分の立ち位置を理解している川谷は、静岡学園にとって絶対的な存在になるため、プロで活躍をするために最後まで居残り練習をするなど人一倍の努力を続けてきた。

「(チームで絶対的な存在になれていないため、)まだ、自信を持って『エスパルスに決まりました』というのが言えないというか、そういう気持ちがあって、発表されるまでの期間でもうちょっと上げようと思ったんですけれども、周りも上手くなってきて……」と苦笑。ただ、ひたむきに続けてきた努力の成果を必ず選手権で発揮すると決めている。

「選手権は自分にとっての最後の大会で、これを目指してやってきたのもあるし、何ならこれ目指して(静岡学園に)入ってきたというくらい。(ポジションを争うU-17日本代表候補の)高橋(隆大)には絶対に負けられないというのがある。自分が(全国へ)連れて行くくらいの気持ちでやらないと負けてしまうので、その気持ちは負けていない自信があります」

 松村もテクニカルな選手がズラリと揃う静岡学園の中で抜きん出た力を発揮したのは、3年時の選手権予選頃から。明らかに止まらない存在になり、準決勝、決勝で大活躍し、全国大会では警戒される中で勝利に貢献した。松村クラスの身体能力を持つ川谷も、同様に秋から冬に掛けて飛躍を遂げるか。

「ここ2週間でモチベーション上がっていて、マジで何でもしたって良いから試合に出たろと思っている。点決めたり活躍して、県大会で先発勝ち取って、しっかり優勝して、(これまで)全然名前なかったのが、全国で爆発させたいなと思っています」。春の時之栖カップでは青森山田高相手に1ゴール2アシストを記録して勝利に貢献。インターハイ準決勝の0-4の悔しさもバネに「山田に通用するプレーで倒したい」と意気込む静学のスピードキングが、松村のような活躍をして全国にその名を広める。

(取材・文 吉田太郎)
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