[10.23 選手権埼玉県予選3回戦 正智深谷高 1-2 越谷西高]

　インターハイ予選で、5試合連続1-0勝利をしている堅守・正智深谷高との大一番。その鉄壁の守りを交代出場の越谷西高FW長岡優雅(3年=FC LAVIDA出身)がこじ開けた。

　長岡は0-1の後半13分からピッチへ。廣瀬一成監督から「どんどん前から(プレスを)掛けて、隙があったらシュートを打て」と送り出されていた長岡は、前線で運動量を増やして相手にプレッシャーを掛け続ける。

　そして、後半28分、背番号25が1チャンスをモノにする。右サイド後方からのFKをファーサイドのFW南雲皓太(3年)が折り返すと、「南雲が『折り返すからニアに詰めとけ』と言われたので、それを信じて狙っていました。結構自分ヘッドはあまり入らないんですけれども、しっかり決めようと思って、しっかりとボールを見て当てて行きました」という長岡がヘディングシュート。これがゴール右を破った。

　チームメートが大興奮する中、長岡はやや落ち着いているように映った。「今回初得点だったので『夢じゃないかな』と実感がなかったんですけれども、みんなが喜んでいて、『自分が決めたんだ』という実感が湧いて来ました」。仲間たちからの祝福を受けた長岡は満面の笑顔に。そして、ベンチへ向けて左拳を突き上げた。

　努力を結果に結びつけた。「10番の熊澤(青波)と一緒で、(中学時代は強豪の)LAVIDAで活動していたんですけれども、活躍する場面がお互いになくて悔しい思いをしていたんですけれども、こういうところで活躍を見せれたのは本当に良かったと思います」。パンチのあるシュートやスプリント力を武器とするFWは準々決勝へ向けて、「まずはしっかり点を取るように動き続けて、チームに貢献できたら良いと思います」。貪欲に次の1点を目指す。

(取材・文　吉田太郎)

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