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全国まで2か月…道制覇の北海はさらに強くなる「このままじゃ勝てない」「チームとして成長できれば」

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試合後、すぐにミーティングに入った北海高

[10.24 高校選手権北海道予選決勝 旭川実高 0-0(PK4-5) 北海高 札幌厚別]

 PK戦を制しての北海道制覇が決まった試合後、北海高の選手たちから聞かれたのは喜びの言葉よりも全国大会への危機感だった。「このままじゃ勝てるチームではない」「もっとやらないといけない」。ここからの2か月間でさらなる進化を遂げ、2年前に果たせなかった“一戦必勝”を実現していく構えだ。

 プリンスリーグ北海道2位の旭川実高に挑んだ決勝戦は、シュートわずか4本。DF谷口隼(3年)ら最終ラインを中心とした5-4-1のブロックで無失点に抑え、PK戦はGK神宮快哉(3年)のビッグセーブで勝利したものの、「普段はほとんど攻撃の練習しかしていない」(島谷制勝監督)という持ち味を発揮することはできなかった。

 今大会2ゴール4アシストで予選突破に大きく貢献したMF西椋弥(3年)は「何回かいい形はあったけどもっとやらないといけないと思った」と攻撃の課題を指摘。「個々の能力だったり、中盤での球際のところだったり、まだまだ課題は多く見られた試合だった。個々の能力を伸ばしつつチームとして成長できれば」と今後の意気込みを語った。

 また主将のGK伊藤麗生(3年)も「攻撃でまだまだ自分たちの時間を作れない課題はわかったし、ディフェンスでも最後は危ないシーンを作られるところもあった」と現実を見つめ、「全国大会に向けて改善したい」と話した。

 前回出場時の2019年は1回戦で高川学園高に0-1で惜敗。直近3回はいずれも初戦で敗れており、全国選手権での白星は2004年までさかのぼる。

「2年前に勝てずに終わってしまったのを見ているので、いまのままではまだまだ」。そう捉える伊藤は「このままじゃ勝てるチームではないと思う」と危機感をあらわにする。今後はプリンスリーグ北海道参入に向けたプレーオフを経て、全国への準備がスタート。主将は「もう一回チーム内で競争を起こして、勝てるチームづくりのために自分が変わってやらせていきたい」と決意を示した。

(取材・文 竹内達也)
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