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[MOM749]駒澤大MF荒木駿太(4年)_鳥栖内定のアタッカー、今季二度目の“王者斬り”

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駒澤大MF荒木駿太(4年)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.30 関東大学L1部第22節 明治大1-2駒澤大]

 大逆転優勝に望みをつなぐ渾身のゴールとなった。駒澤大MF荒木駿太(4年=長崎総科大附高/鳥栖内定)は1-1で迎えた後半13分、最大の決定機を逃さずに逆転弾。前期も1ゴール1アシストの活躍で勝利を収めた2連覇王者・明治大を相手に、今季二度目の白星を挙げた。

 シーズン終盤戦で4試合連続未勝利と苦しい状況が続いていた駒大。この試合でも前半17分に一瞬の隙を突かれる。明大にスローインを最終ラインの裏に放り込まれると、U-22日本代表帰りのFW佐藤恵允(2年=実践学園高)に、あっさりと先制点を奪われた。

 前半終了間際に相手のミスから同点に追いつけたものの、劣勢のままハーフタイムへ。秋田浩一監督や深井正樹コーチに喝を入れられたという。「前半終わった後にしっかり話し合って、駒大のサッカーをしっかり後半はやろうと。監督やコーチからは今まで自分たちのほうがやってきたからとも。そういう声かけがあったから逆転があった」。後半から息を吹き返した駒大は、持ち前の走力を生かし、前線からプレスを仕掛けていく。

 すると、1-1で迎えた後半13分に待望の逆転ゴールが生まれる。後方からのパスを前線のFW土信田悠生(4年=高川学園高)が落とし、中盤のMF宮崎龍飛(4年=駒澤大高)が再び前線にパス。相手選手に当たってこぼれたボールは、フリーの荒木のもとへ。荒木はそのまま「めちゃくちゃ練習していたコース」のPA右に入り込むと、右足を一閃。ゴール左に鋭い弾道を突き刺した。

 前期には、リーグ戦では11年ぶりとなる明大からの勝利を収めた。そのときも1ゴール1アシストの活躍を残した荒木が、今節も逆転ゴールで貢献。王者相手に二度得点を奪い、シーズンダブルを達成した。

 直近では5試合ぶりのリーグ戦白星。荒木は「みんながチームのため、仲間のために走ったからだと思います」と全員の勝利を強調する。「正直ずっとフル出場で出させてもらっていて、めちゃくちゃきつかった。だけど、チームのみんなが応援に来てくれていたので、仲間のためだったら走れた。みんなのおかげで走ることができました」。

 そして5試合ぶりの勝ち点3は、3位・駒大に優勝の可能性を残した。もちろん、勝ち点5差の首位・明大の優勝は揺るぎない。だが「まだ優勝の可能性はゼロじゃない」(荒木)。残された未消化2試合での奇跡を信じ、荒木は「まだ可能性があるなら絶対に狙っていきたい。まだまだ頑張りたいと思います」と眼を光らせた。

(取材・文 石川祐介)
●第95回関東大学L特集

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