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[MOM3628]鵬学園DF八十島陸翔(2年)_「自分が決めるぞ、と」。主将も務める大型CBが決勝ヘッド!

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後半36分、鵬学園高CB八十島陸翔が決勝ゴールを喜ぶ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.30 選手権石川県予選準決勝 金沢市立工高 0-1 鵬学園高 金沢市民]

「(0-0が続き、)今日はセットプレーで1点行くしか無いと思っていたので、『自分が決めるぞ』という気持ちで入って、良いボールが上がってきたので決めるだけでした」。後半終了まで、残り4分。注目度を高める2年生CBが、自らのゴールで鵬学園高を決勝へ導いた。
 
 0-0の試合終盤、DF八十島陸翔(2年=セブン能登出身)はセットプレーで185cmの高さを活かしたヘッドを連発。そして後半36分、右SB金田壮太郎(3年)の左CKを頭で合わせて1点をもぎ取った。

 八十島は昨年の和倉ユース大会(石川)で関係者たちから関心を寄せられる存在となり、同年度の選手権予選では新人王に。今年は先輩MF金澤吾介(3年)とともにチームキャプテンを担うリーダーでもある。

 2年生の注目DFは、今年の和倉ユース大会で強豪校のDFたちが結果も残していることを確認。ヘディングの強い先輩DF佐藤光樹(3年)に足の使い方や手の使い方を教わり、ヘディングで得点を獲ることを目指してきた。この日は、その成果を発揮する形でヘディング弾。チームを勝たせる力があることを示した。

 2年生でキャプテンを務めたことで「誰よりも自分が率先してやることを意識してやっています」という。自分の意見に聞く耳を持ってくれる「本当に優しい」先輩たちの力も得て、人間的に成長できた一年だと感じている。

 赤地信彦監督から「重圧を乗り越えてくれないといけないと思っている」と期待される存在は、悩みながらもリーダーとしての自覚が増し、より考え、声を出しながらDFラインを統率。スペースの埋め方など課題もある一方、成長した駆け引きの部分や強さの部分を含めてピッチで存在感を高めていることも確かだ。

 選手権出場を懸けた決勝の対戦相手は、前回大会決勝で5得点を奪われている星稜高。今大会の準決勝では、迫力のある攻撃で遊学館高を5-2で破っている。赤地監督は、「ガチガチやってくれる相手の方があの子の良さが出る。県外のチームなんかだとあそこでやられない」と期待していたが、その強さを星稜相手に発揮してリベンジすることができるか。

 八十島は決勝へ向けて、「まずは自分たちのサッカーをしっかりすること。その上で必ず勝利がついてくると思う。この1年間、本当にみんなで苦しいことをやってきたので、勝ちたいです。今年の良さは団結力があると思うので、同じ方向に向かって勢いを持ってやって行きたい」。金澤とともに鵬学園を引っ張ってきた2年生リーダーが、仲間たちとともに勢いを持って決勝を戦い、チームを再び勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)
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