beacon

五輪組を一挙抜擢、王者・川崎F勢も増加…森保J大量27人招集で顔ぶれに変化

このエントリーをはてなブックマークに追加

メンバー発表会見を行った日本代表森保一監督

 日本サッカー協会(JFA)は4日、11月のカタールW杯アジア最終予選2試合に臨む日本代表メンバー発表した。コロナ禍のアウェー2連戦では選手の入れ替えが困難なため、アクシデントに備えてベンチ入り上限より4人多い27選手を招集。メンバーの顔ぶれにもこれまで以上の変化があった。

 まず東京五輪組のDF旗手怜央(川崎F)、MF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)の初選出が大きなトピック。2018年12月のアジア杯直前合宿で、当時大学生だった両選手はトレーニングパートナーとして森保ジャパンに帯同した経験を持つが、正式なメンバー入りは初めてだ。三笘は当時、流通経済大との練習試合で“A代表初ゴール”も決めており、次は公式記録に残る得点に期待がかかる。

 また東京五輪世代中心で臨んだ19年コパ・アメリカメンバーのFW前田大然(横浜FM)、FW上田綺世(鹿島)もA代表に復帰。いずれもフルメンバーのチームに選出されるのは初めてで、事実上の“初招集”となった。森保ジャパン発足当初からエースを担ってきたFW大迫勇也(神戸)のコンディションが懸念され、FWオナイウ阿道(トゥールーズ)も選ばれていない中、五輪世代を牽引してきたストライカーの出番はありそうだ。

 さらに国内組からDF谷口彰悟、DF山根視来の川崎フロンターレ勢が今年9月以来となる復帰を果たした。森保ジャパンは10月のオーストラリア戦で川崎Fと同じ4-3-3を採用し、中盤のMF田中碧(デュッセルドルフ)、MF守田英正(サンタクララ)が活躍をアピール。今回は初招集の三笘、旗手も加わり、所属歴のあるGK川島永嗣(ストラスブール)、DF板倉滉(シャルケ)とともに“フロンターレ色”が強まっている中、同時に出場すれば、短い活動期間ながらも連係面の不安はなさそうだ。

 一方、10月の活動に招集されていたDF植田直通(ニーム)、DF橋岡大樹(シントトロイデン)、MF三好康児(アントワープ)、オナイウは招集外。負傷中のMF久保建英(マジョルカ)のほか、復帰したばかりのMF堂安律(PSV)も現状リスト入りが見送られている。

 こうした顔ぶれの変化があった背景には、アウェー2連戦に臨むにあたって、コロナ禍特有の招集制限もあったようだ。

 森保監督はこの日の会見で「10月の代表戦も本来よりも多めに人数を招集させていただいたが、今回も現段階でフィールドプレーヤー24人、キーパー3人と従来よりもプラスの招集メンバーでチーム編成をした。理由としてはコロナ禍にあって、ベトナム、オマーンともにアウェーの戦いであること、コロナ禍で選手の入れ替えが難しいということも踏まえて多めに招集させてもらい、チームを編成している」と説明。各国が敷く検疫制限により活動途中での追加招集が難しいため、選手を多めに招集したことを明かした。

 その一方、指揮官はメンバー編成の理由について、これまでどおり多くを語らなかった。

「これまでの代表の活動を通しての彼らのパフォーマンスであったり、次の11月の戦いに向けてやってもらえるだろうという選手だということと、選手個々の所属クラブでのパフォーマンスを見て、今回の招集につなげさせていただいている」。

 採用するシステムについても「メンバー選考に4-3-3に特化した招集ということでないことはお伝えしたい。4-2-3-1でも3-4-3でもこれまで経験し、培ってきた中で使い分けができる」と述べたのみで、「トレーニングでコンディションを見て、戦い方の形を選択していきたい」と臨機応変な姿勢を強調した。

●カタールW杯アジア最終予選特集
●カタールW杯各大会予選一覧

TOP