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岡山学芸館が作陽との因縁対決を制す! 予選4戦無失点の堅守保つも…2年ぶり全国に向け、攻撃力向上へ

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岡山学芸館高が2年ぶりの全国へ

[11.6 高校選手権岡山県予選決勝 岡山学芸館高 0-0(PK5-3)作陽高 シティライトスタジアム]

 第100回全国高校サッカー選手権岡山県予選決勝が11月6日に行われ、岡山学芸館高が0-0からのPK戦を制して作陽高を下し、2年ぶり4回目の出場を決めた。

 今年2月の新人戦決勝と6月のインターハイ(全国高校総体)予選決勝は1-0で岡山学芸館が制し、インターハイ予選後の6月にプリンスリーグ中国で対戦した際は0-0で引き分けているライバル対決。前半3分に岡山学芸館MF木村匡吾(2年)が、センタリングのこぼれ球を右足ボレーで狙い、作陽GK重松利希(3年)がセーブするチャンスがあったものの、以降は両チームとも決定機を作れない時間が続いた。

 作陽はMF西田達哉(3年)が最終ラインに下がってのビルドアップや、右サイドのMF西村颯人(3年)の突破などでゴールをうかがうもの、CB坂田陸(3年)を軸とした岡山学芸館の守備が的確に対応。岡山学芸館も作陽の守りを崩し切れず、スコアが動かないまま前半を終えた。
 
 後半はお互いに前への推進力が強まった。7分に作陽MF西村が際どいシュートを放つと、8分には岡山学芸館FW今井拓人(2年)がドリブルからゴールに迫ったが、GK重松がブロック。時間が進むにつれて作陽が狭いエリアを攻略してゴールに近づくようになり、32分に主将のDF中井陸人(3年)が高い位置でのボール奪取からフィニッシュに持ち込んだが、左足シュートは枠を捉えない。
 
 作陽は37分にもMF安井彪真(3年)が右サイドを突破、センタリングをFW大田知輝(3年)がヘッドで合わせたが、右に外れる。大田は後半アディショナルタイムにも、エリア内左サイドから左足で狙ったが決まらず。直後に後半終了のホイッスルが鳴り、10分ハーフの延長に突入した。
 
 延長も作陽の方にチャンスが多く、後半1分にはMF大久保竜磨(2年)が左足で狙うも、惜しくも右に外れる。後半3分にもMF安井の右からのセンタリングを、FW大田がヘッドで合わせるビッグチャンスがあったが、これも左に外れて決まらず。100分間を戦ってもスコアは動かず、勝敗の行方はPK戦に委ねられた。
 
 ここでも両チームのキッカーが確実に決めていく競り合いとなったが、先攻の岡山学芸館が決めて迎えた4人目、作陽DF原田涼汰(3年)の左下へのキックを、岡山学芸館GK寺島紳太朗(3年)が見事にセーブ。岡山学芸館は5人目も決めて全員が成功し、PK戦5-3で勝利を収めた。

 岡山学芸館は、高原良明監督が「ボールを奪った後に失う回数が多かった。もう少しボールを大事に動かしたかった」と指摘。一方で「ディフェンスラインは最後まで集中力を切らさずにやってくれた」と、予選4試合無失点という堅守で勝機を引き寄せた守備陣を称えた。

 インターハイでは選手権も含めて全国大会最高成績となるベスト8進出を果たしたものの、準々決勝で星稜高(石川)に1-2で競り負け、悔しさも残った。予選直前の負傷の影響で、この日が初出場だった主将のMF山岡亮太(3年)は「攻撃陣が無得点に終わってしまったのは課題。インターハイでも課題だった得点力不足が解消できていないので、チーム全員で解決して全国大会に続けたい」と2年ぶりの大舞台を見据えていた。

(取材・文 石倉利英)
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