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FC LAVIDA、昌平高で切磋琢磨した3人が同時にプロ入り!MF平原隆暉とMF井野文太が北九州、CB八木大翔が福島へ!

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左から北九州内定MF井野文太、福島内定DF八木大翔、北九州内定MF平原隆暉

 9日、昌平高(埼玉)のMF平原隆暉(3年)とMF井野文太(3年)がギラヴァンツ北九州へ、CB八木大翔(3年)が福島ユナイテッドFCへ、それぞれ22年シーズンからの新加入内定したことが発表された。

 平原は技巧派揃う昌平で2年時から屈指と言われていた技術力と、中盤の複数ポジションでプレーできる万能性、守備センス、そして得点力の持ち主。昨年度の全国高校選手権でもゴールを決めて8強入りに貢献している。

 井野と八木はレギュラーになったのは今年からだが、いずれもチームの柱を担ってきたプレーヤーだ。井野も技術力が高く、キープ力に自信を持つボランチ。またプレーの安定感、守備面も魅力で、切り替えの速さ、セカンドボールの回収力の高さも特長としている。一方の八木は快足が最大の武器。そのスピードを活かした守備に加え、ヘディング、パス、そしてリーダーシップも強みに昌平のバックラインを支えてきた。

 3人は中学時代、いずれもFC LAVIDA(ラヴィーダ)でプレー。昌平の人工芝グラウンドを練習場とし、昌平のコーチングスタッフが指導する街クラブの強豪で力を磨いてきた。八木は「決まったもう2人はLAVIDAからずっと一緒にやってきた仲間だったので、(3人同時にプロ入りは)とても嬉しいですし、特に井野文太君は小学校(NEOS FC)からずっと一緒でお互いに切磋琢磨しながらやってきたので、そこは本当、嬉しいなと思います」と喜ぶ。

 プロ入りは昌平のグラウンドで計6年間積み重ねてきた成果。平原は「(LAVIDAで)ボールをどんどん奪いに行くディフェンスで学びましたし、対人の練習が多いので攻撃のときの駆け引きだったりは凄く成長したと思うし、そこは昌平に入っても凄く良い土台になったのがあります」と語る。チームの中で活きる技術力や発想力の土台をLAVIDAで身に付け、昌平でプロから評価を得る力へと進化させた。

 19、20年度選手権で8強入りしている昌平には、各学年に年代別日本代表候補が在籍。レベルの高い選手たちによる競争の日々が彼らをより逞しくした。井野は「自分は3年なってからスタメンで出ることが多くなりましたが、自分が少しでも気を抜いていたり、ダメなプレーをしていたらすぐに代えられるなと思っていたので、いつも『前半で代わって良いな』というくらい前半から思い切ってやっていました」と語り、八木は「自分は3年の代になってから1年にすぐポジションを奪われて、学年関係ない層の厚さ、でもそれがスポーツだなと凄く感じて、学年関係なく良いところは吸収して、また自分のプレーに活かすということが昌平高校ではできたのでそれが大きいと思います」と振り返る。

 彼らの1歳年上の世代はMF須藤直輝とMF小川優介(ともに現鹿島)、FW小見洋太(現新潟)、MF柴圭汰(現福島)と4人がプロ入り。その存在も大きかった。平原は「意識は凄く高かったですし、『(当時)このままじゃプロ行けないな』と感じていたので、その4人を見て気付かされたことがありました」。トレーニング、ピッチ外でもプロで活躍するための日々を過ごしていた先輩たちの姿を見て、自分たちの取り組みを変えてきたことも3人のプロ入りに繋がった。

 八木は「自分がサッカー選手になるまでには色々な人の支えがあって、今まで家族にも支えてもらって、また指導者の方々、サッカーの関係者の方々にも凄いサポートして頂いて今の自分があると思うので、そういう人たちに感謝を込めて自分が頑張っている姿をピッチで表現できるような選手になりたいと思います」と意気込む。

 また、平原は「プロになれたというのはこれまで関わって下さった方々のお陰だと本当に思っているので、その人たちに感謝しかないと思っています。(3人)一緒にプロの世界に行けるのは実際嬉しかったんですけれども、文太も同じチームで本当にライバルになると思うので、そこは絶対に負けたくないという気持ちが強いです。これからも切磋琢磨して頑張りたい。できるだけ早く試合に出て貢献したいなと思います」と誓った。

 そして、井野は「両親とか兄にもプレーを見てもらって、『これまで支えてくれてありがとう』という気持ちを示せたらなと思います。八木とは小学校からずっと一緒のチームでサッカーやってきて、同じプロの世界に行けることは嬉しく思っていますし、平原は中学時代から同じポジションでずっと一緒にやってきて、隣で組むことが多かったですし、負けられないなという気持ちと、これからまた頑張っていきたいという気持ちです。2人で(北九州を)強くしていきたい」とコメントした。
 
 3連覇を目指した選手権埼玉県予選は3回戦で“まさか”の敗退。平原は「本当に力不足で負けてしまったという感じでした」と認める。その後、さすがにチームは気持ちの部分が低下していたようだが、3年生たちは自分たちが後輩たちに何を残せるかを話し合い、前向きに。井野は「今年、本当に何もタイトル獲れていなくて、自分たち3年が後輩や昌平に残せることはプレミア(リーグ)に昇格させることだと思うので、(プリンスリーグの)残り3試合全部勝って、参入戦も勝って、プレミアに昇格させて高校3年間を終わらせたい」と力を込めた。これで昌平が高卒Jリーガーを輩出するのは6年連続。さらに現3年生から内定者が増える可能性もありそうだ。平原、井野、八木らは選手権切符を逃した悔しさをピッチでぶつけ、プレミアリーグ初昇格を置き土産にプロへ進む。

(取材・文 吉田太郎)
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