beacon

“チャーター足止め”組も大胆スタメン起用…森保監督が明かした理由「すごくいい顔をしていた」

このエントリーをはてなブックマークに追加

日本代表森保一監督

[11.11 W杯アジア最終予選 日本1-0ベトナム ハノイ]

 日本代表森保一監督はカタールW杯アジア最終予選ベトナム戦で、チャーター機の給油トラブルによりチーム合流が大幅に遅れていた5選手を先発に起用した。いずれの選手も全体練習への参加は試合前日のみという“ぶっつけ本番”。それでも指揮官は、自信を持ってピッチに送り出していたようだ。

 オランダ・アムステルダム発のチャーター機が給油先のロシアで足止めを食らい、チーム合流が遅れたのはGK川島永嗣、DF吉田麻也、DF板倉滉、DF冨安健洋、MF原口元気、MF伊東純也、MF南野拓実、MF守田英正、MF鎌田大地、MF堂安律、FW古橋亨梧の11選手。彼らは12時間にわたる遅延を経てベトナムに到着したが、指揮官は到着後の表情を見て起用できると確信したという。

 ベトナム戦の試合後、森保監督は日本メディアに行ったオンライン取材対応で次のように明かした。

「選手たちの様子を見ずに想像すると、長距離移動とアクシデントでコンディションが良くないと考えるかもしれないが、遅れて合流した11人の顔を見た時にすごくいい顔をしていて、疲れた様子があまり見受けられなかった。それはなぜかというと、足止めを食らった給油地で、長時間機内に閉じ込められた状態だったが、そこでうまく気持ちを切り替えて、いまできることはなんなのかと考え、しっかり睡眠と休養を取ってくれていた」

「また時間があった中で、選手たちは試合に向けてすでに良いコミュニケーションを取ってくれていた。クシデントの中で試合に向けて何ができるかということで、移動の中でメンタル的にもフィジカル的にも週末の試合からのリカバリーをしてくれていた。私が会った時にも顔色、雰囲気を見た上で、最後はトレーニングで様子を見ないとわからないと思ったが、試合に向けてトレーニングを1日やることで、プレーできる状態にあると判断した。ベトナムに着いた時には選手たちの顔色に疲労感がほとんどなかった」。

 そうした判断の結果、指揮官は11選手のうち吉田、冨安、南野、伊東、守田の5選手を先発に起用。時折コンディション面に不安の残る場面も見られたが、決勝点となった唯一のゴールは南野のクロスを伊東が押し込む形で決まっていた。

 試合後、起用理由に言及した森保監督は「遅延があった選手をサブからのスタートにして、もともと予定どおり2日前、3日前からベトナムに着いた選手をスタメンで起用することも考えた」と話した一方、「(前日練習で)欧州から来た選手がプレーできる状態だと確認できた。トレーニングとミーティングを含め、試合までに与えられた時間で絵を合わせるのは選手を代えすぎた場合に難しい作業だというのがあった」と選択の背景を明かした。

 その上で「移動のアクシデントがあったり、練習の時間も削られた中、選手たちが落ち着いてアクシデントを乗り越えてくれて、限られた時間の中で非常にいい準備をしてくれた。短いトレーニングの時間で一緒に過ごす中、コミュニケーションをうまく取ってくれて、試合に向けてのイメージの共有をしてくれた。アクシデントや想定外のことがあっても当たり前だと、それも含めて想定内と落ち着いて冷静に準備してくれたことが結果につながった」と選手たちを称えた。

●カタールW杯アジア最終予選特集
●カタールW杯各大会予選一覧

TOP