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田中碧「内容を追求できるほど余裕がないのも事実」それでも見せた“向上心”

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日本代表のMF田中碧(デュッセルドルフ)

 日本代表のMF田中碧(デュッセルドルフ)が13日、報道陣のオンライン取材に応じ、カタールW杯アジア最終予選ベトナム戦(○1-0)での自身のプレーについて振り返った。

 田中は10月シリーズのオーストラリア戦(○2-1)に続き、4-3-3のインサイドハーフでフル出場。同じ川崎FのMF守田英正とともに新システムになったチームを支え、1勝2敗と崖っぷちに立っていた状況から2連勝に導いた。

 田中は「前回の豪州戦もベトナム戦も満足できるプレーはできていないので、改善しないといけないのはあるけど、自分が出た試合で勝ち続けている点では少しは貢献できているのかなという感覚はある」と結果に対する手応えを語った。

 もっともプレーの内容に話が及ぶと、反省点が次々に飛び出し、向上心を燃やしていた。

「もっともっとプレーの面で貢献しないといけないと感じながら常にやっているので、結果も内容も求めていかないといけない。個人では豪州戦に比べれば心の余裕は少しはあるけど、正直なところ内容を追求できるほど自分に余裕がないのも事実。最終予選のプレッシャーの中での戦い、順位の中でのプレーをしないといけないのは、メンタル的にプレッシャーはある。試合を重ねるごとにリスクのあるプレーもしていければ、自信もつくだろうし、プレーのクオリティーも上がると思う。いろんなものを乗り越えていくしかない」。

 現在の心境をそう明かした田中はベトナム戦のポジション取りを回顧。「ああやってビルドアップをせずにボールを握って敵陣地に押し込める中、どこでプレーしたほうがいいのかを探りながらプレーした結果、ああいう形になってしまったのは結果として反省もある。もっと降りていって縦パスを入れることをすれば良かったかなというのもあるけど、後ろに重くなって前に人数がいなくなるのは意味がないので、ライン間に顔を出してクオリティを出せるかがより求められる」と述べ、より高い位置で存在感を出していく必要性を感じているようだ。

 そうした迷いが出た背景にはライン間に顔を出してプレーする場合、「ゴールだったり、アシストだったり、そこのクオリティーが落ちるのはわかっている」という自己認識があるという。

 自身の課題を見つめた田中は「そこでよりクオリティーを出せるよう、もっと自分の中で求めていかないといけないし、それもプレーの幅や可能性が増えるいい機会だと思う。これからインサイドハーフとして一つ前でプレーする上では求めないといけないし、そこで評価されると思うので、クオリティーを上げていきたい」とスキル向上を誓った。

 また豪州戦からキッカーを務めるセットプレーについても課題感を明かす。「僕自身もそんなにセットプレーをずっと蹴ってきた選手ではないので、何がいいボールか、何が悪いボールなのかをいま試行錯誤している最中」。そう振り返った田中は「セットプレーからゴールが入っていない、チャンスになっていないのは事実だし、責任を感じている。自分のクオリティーの低さだと思う。クオリティーを上げないといけないし、しっかりデザインしている時はそのデザインを成功させられるボールを蹴れるかが大事だと思う」と話した上で「練習します!」と力を込めた。

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