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3試合連続交代の長友「戦術的なところでも理解できる」中山・旗手ら若手の台頭も歓迎

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日本代表のDF長友佑都(FC東京)

 日本代表のDF長友佑都(FC東京)が14日、カタールW杯アジア最終予選オマーン戦(16日・マスカット)に向けたオンライン取材に対応した。オマーンは9月の最終予選初戦で敗れた相手。「非常に悔しさが残っているので、絶対にやり返すという強い気持ちでいる」と意気込みを語った。

 長友にとって、9月のオマーン戦は試合に向けた準備に課題を残していたという。

「最終予選が厳しいのはもちろんみんなわかっていたと思うけど、どっちが本当にこの1試合にかけて、強い気持ちでやってきたかはオマーンのほうが優っていたのではないか。僕たちも厳しい試合になることが分かっていたけど、気の緩みはあったと思う。そこが自分たちに足りなかったもの」。

 今回はベトナムに勝利した後の一戦。3勝2敗で依然として苦しい状況にある森保ジャパンだが、長友は「勝つことは士気を高めてくれるし、雰囲気を上げてくれるので、非常にいい状態だと思う。ただ、その雰囲気が緩みにつながる可能性もある」と指摘。10月のオーストラリア戦と同様に「チームを引き締められるよう練習からやっていきたい」と語る。

 そうしたチームの中、長友自身もこれまで以上に厳しい立場にある。11日のベトナム戦では後半18分にDF中山雄太(ズウォレ)と交代。これで10月シリーズから3試合連続の途中交代となり、プレータイムも91分、85分、63分と徐々に短くなってきている。

 それでも長友は、この交代策を「試合に勝つため」と受け入れている。

「森保さんのことをリスペクトしているし、試合に勝つための判断なので全然問題ない。この前の試合だと(浅野)拓磨が前に出て、雄太が入ったということで、拓磨が幅をとって、雄太が内気味でプレーする役割だったので、それは僕と拓実の関係性とは違った部分だと思う。戦術的なところでも理解できるし、全ては勝つためなので、勝てたということはよかったということだと思う」。

 むしろ交代で出てきた中山からは、長友自身も学ぶところがあるようだ。

「選手としては全然違ったタイプ。僕は幅を取って仕掛けていくというタイプだけど、雄太はポジショニングを取りながらポゼッションをするのが強みで技術力も非常に高い。僕自身も勉強になると思ってやっているし、雄太とはコミュニケーション取りながら、こういう時はもっとこうしたほうがいいという話もできている。ボランチやセンターバックもやってきていたけど、あれだけ早くサイドバックの役割を認識してプレーしているのは彼の賢さ、インテリジェンスを物語っている部分だと思う。35歳だけど後輩から吸収しようと必死で頑張っている」。

 東京五輪で左サイドバックも務めたDF旗手怜央(川崎F)も含め、ここにきてレギュラー争いが活性化。長友は「怜央も非常にいい選手。みんな上手いですよね、若い選手は。技術もあって、練習中でも非常にうまいなと思って見ている。若い勢いのある選手たちが出てきて、怜央だけじゃなく、東京五輪の選手たちが入ってきて、新しいエネルギーが代表の中でも生まれているし、競争が生まれてきて嬉しい」と語った。

 もっとも、易々とレギュラーの座を譲るつもりはなさそうだ。“世代交代”を期待する声について「ロシアの前からおっさんおっさんと言われていたので免疫がついているし、おっさんのプレーを見せつけてやろうという気持ちも芽生える。ありがたい環境でやれていると思う。それだけ日本代表を愛する人がたくさんいるんだなと思います」と歓迎した長友は「若い選手たちに負けず、自分もより一層のエネルギーで戦いたいという気持ちでいる」とさらなる野心を燃やしていた。

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