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CBが流れの中からスーパーゴール!G大阪ユースDF野中陸が個人技、コンビネーションで大津の堅守を破る

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後半30分、ガンバ大阪ユースCB野中陸が流れの中から同点ゴール

[11.21 高円宮杯プレミアリーグWEST第16節 G大阪ユース 2-2 大津高 OFA万博フットボールセンターG]

 ピッチサイドで試合を見ていたチーム関係者から、「ウマっ」という声が聞こえてきていた。ガンバ大阪ユース(大阪)は0-1の後半30分にDF野中陸(3年=ガンバ大阪ジュニアユース出身)が同点ゴール。セットプレーで決めた得点ではない。CBが流れの中から個人技とコンビネーションでリーグ最少失点の堅守・大津高に穴を開け、そのまま鮮やかにネットを破るスーパーゴールだった。

「押し込んだので、前に自分は上がって(坂本)一彩とワンツーして前の方まで行けたので、自分で仕掛けてゴールまでというイメージして最後シュートまで行こうと思いました。点はいつも狙いたいと思っていますし、ああいう1点ビハインドの場面で得点が取れて嬉しかったです」と野中。前半から味方アタッカー陣のシュートが相手の好守やポストに阻まれる中、左SBからCBへコンバートされて間もないレフティーが攻撃力を発揮して見せた。

 この日はポゼッションする時間が長くなり、「後ろでボールを守ってゲームを組み立てていくというのは自分の仕事だと思っているので、そこは後ろの位置ですけれどもしっかりとやって貢献したいと思っています」という野中がボールに触れる回数も非常に多い試合だった。

 相手の状況を見ながらボールを動かし、守備面ではカウンター攻撃をケア。特に大津のU-17日本代表候補FW小林俊瑛(2年)に「起点を作らせないことは意識していました」。CBでコンビを組んだ桒原陸人(2年)や中盤の選手と連係しながら守り、大津にほとんどチャンスを作らせなかった。

 だが、相手のファインショットとPKによって2失点。「絶対に勝ちたかった試合だったので引き分けという結果には満足していないですし、チャンスを多く作っていたと思うので、そのチャンスを活かして勝ちたかったです」と自身のスーパーゴールにも満足はしていなかった。

 目標は大学を経由して4年後、G大阪に戻ってくることだ。「4年後、ガンバでプロになるというのが自分の夢なんで、4年間しっかり練習して戻ってきたいと思っています。守備での1対1の部分は自分の課題なので、今からももちろんトレーニングをしっかりして、大学でもしてその課題を強みに変えられるようにしたい。(その上で)ビルドアップでパスのところで縦パスだったりスイッチを入れるとか自分の武器だと思っているので、そういうところで勝負したいです」と誓った。以前はブラジル代表の左SBマルセロが好きだったというDFは、CBとして自分を磨き上げ、チームを勝たせる選手、G大阪に必要な選手へ成長する。

野中が左足シュートをゴールへ突き刺した

(取材・文 吉田太郎)

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