beacon

U-16日本代表候補が大会想定した3試合。横浜FCユースとの第1戦は0-0、ゲーム主将CB畑野「良い準備をしたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

U-16日本代表候補のゲーム主将CB畑野優真(横浜FMユース)が相手の抜け出しを阻止する

[11.25 Jヴィレッジドリームカップ U-16日本代表候補 0-0 横浜FCユース Jヴィレッジ]

 28年ロサンゼルス五輪世代のU-16日本代表候補が22日からJヴィレッジでトレーニングキャンプを実施している。今回のトレーニングキャンプは大会を想定した位置づけで、U-17日本高校選抜、横浜FCユース、そしてU-16福島県選抜と総当たりのリーグ戦、「Jヴィレッジドリームカップ」(25~28日)で激突。U-16日本代表候補はその初戦で横浜FCユースと対戦し、0-0で引き分けた。

 U-16日本代表候補は4-5-1システム。GKは小林将天(FC東京U-18)で4バックは右からSB舩木大輔(横浜FMユース)、CB市原吏音(大宮U18)、ゲーム主将のCB畑野優真(横浜FMユース)、そして左SB小島凛士郎(鹿児島U-18)。中盤は石渡ネルソン(C大阪U-18)と幸喜祐心(琉球U-18)のダブルボランチで右MF鈴木陽人(名古屋U-18)、左MF岡野一恭平(川崎F U-18)、トップ下の石井久継(湘南U-18)と貴田遼河(名古屋U-18)が2トップ気味に構えた。

 一方の横浜FCユースは1、2年生のみのメンバーだったが、雰囲気が良く、質も高く、チームメートの好プレーを称える声が幾度も上がっていた。DFラインから正確に、スピーディーなパスを繋いで相手の守りを広げ、局面ではFW永田滉太朗(1年)らが相手の守りを剥がして見せる。そして、左WB水木康誠(1年)のドリブルシュートなどでゴールを脅かした。

 U-16日本代表候補は24分、CKの流れから舩木の右クロスを幸喜が頭で合わせるも枠の左。32分には小島のインターセプトから貴田が右足シュートへ持ち込んだが、DFにブロックされた。石井のアイディアある動きや舩木のサイドチェンジを交えて効果的な攻撃も見せていたが、ゴール前での迫力に欠け、チャンスの数も十分に増やすことができない。

 後半12分には岡野一がインターセプトから鈴木との連係で右サイドを抜け出す。そして、ラストパスを貴田が狙うも枠を捉えず。その後、前線2枚をFW松原史季(武南高)とFW小田晄平(昌平高)へ入れ替えたU-16代表候補は、ミスによるボールロストが増えていたものの、松原がポストを叩く強烈なシュートを放ち、小田がMF橋本陸斗(東京V)とのパス交換でゴールへ迫るなど前への勢いが出ていた。

 また、鈴木やFW中川育(広島ユース)、橋本の仕掛け、連係による崩しなどからゴールへ迫る。だが、横浜FCユースはMF加藤嵩寅(1年)やDF國枝蒼空(1年)中心に最後まで守りが崩れない。球際での強度を保ち、奪ったボール正確に繋いで前進。U-16日本代表候補も後半はGK小林が脅かされるシーンがほとんどなかったものの、1点を奪えずに0-0で引き分けた。

 ゲーム主将を務めた畑野は「今日の試合は入りがあまり良くなく、前半は押される時間帯が続いてしまいました。時間が経つにつれ、少しづつ自分たちが相手ゴール前でボールを持つ時間が多くなりましたが、決め切ることが出来ませんでした」と悔しがる。

 個性の強い選手たちが多い中、畑野は人間性やマジメさを評価されている人物。代表チームの練習試合で敗れた際に涙を見せて悔しがるなど、人一倍強い思いを持って代表チームに臨んでいる。

 その畑野は「無失点で終えられたというのはいい部分でもあるので、チームメイトと今日の試合を振り返り、まだ残り2試合あるのでその試合に向けて良い準備をしたいと思います
」。チームメートと話し合い、改善して26日の第2戦(対U-16福島県選抜)を迎える。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2021 ▶高校サッカー選手権 地区大会決勝ライブ&アーカイブ配信はこちら

TOP