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ミスした分、「助けないといけない」。U-17日本高校選抜は“ビッグセーバー”GKデューフエマニエル凛太朗がPK阻止!

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後半13分、U-17日本高校選抜GKデューフエマニエル凛太朗(流通経済大柏高2年)がPKをストップ

[11.26 Jヴィレッジドリームカップ U-17日本高校選抜 3-0 横浜FCユース Jヴィレッジ]

 U-17日本高校選抜は初戦の2失点からこの日は無失点で勝利。守備担当の中村真吾コーチ(米子北高)が前からのディフェンスを求め、各選手が球際の強さやカバーリングの良さなど個性を発揮する形で目標のゼロを実現した。

 特にGK2人の存在は大きかった。先発したGK藤澤芭琉(徳島市立高2年)が要所を締めて無失点で45分間を終えると、後半開始からピッチに立ったGKデューフエマニエル凛太朗(流通経済大柏高2年=世田谷区立船橋希望中出身)は2-0の同13分にPKをストップ。相手キッカーとの駆け引きを制し、右へ跳んでキャッチしてのけた。

「PKになって、止めるぞという気持ちがありました。駆け引きしたら蹴るコースを見ていたりしたので、読んだら合っていて止められた」。ここで決められていたら流れが一変していた可能性もある。191cmの大型GKのビッグプレーは勝負のターニングポイントだった。

 この後、デューフはゴールを捉えたミドルシュートや1対1をストップ。ポストに助けられたシーンもあったが、所属する流経大柏でも毎試合のように見せているビッグセーブをU-17日本高校選抜でも披露した。

「フリーで1回、1対1になったんですけれども、最後まで絶対に動かないと意識して、反応して止めれたりしたのでそういうところは自信になったと思います。本当にゼロで終わりたかったのでCBの(新谷)陸斗とかも『ゼロで終わろう』と言っていて、チーム全員で意識して守れたかなと思います」

 今年1年間を通してチームを勝たせるGKになってきている印象だが、本人は「2年生から出してもらっているというのもあって、出れない3年生の気持ちも持って自分はいつも戦って、良い部分だけ見てもらえれば何個かあるんですけれども、自分はキックミスとかでチームに迷惑を掛けてしまっているのでその分、助けないといけないと思っています」という。選手権千葉県予選決勝でも前半にミスから先制点を献上。今大会でも安定感は課題となっている。だからこそ、自分に対する満足感は全くない。

 今回のU-17日本高校選抜合宿では新たな刺激を得られているようだ。ライバルの藤澤について「芭琉も自分みたいに身長が大きくて、シュートストップも自分的には芭琉の方が上手いと思っていて、そういうところで盗む部分もあります」と説明。また、佐々木篤史GKコーチ(作陽高)からは「自分一人で一生懸命になってしまうので、周りを見ろと言われています」。U-17日本高校選抜の活動は残り1試合。チームを助けて、勝って、選手権へ向かう。

(取材・文 吉田太郎)
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