[11.27 J1第37節 湘南0-1徳島 レモンS]

　J1リーグは27日、第37節を一斉開催し、徳島ヴォルティスが湘南ベルマーレを1-0で破った。この結果により、両者の勝ち点差は0。他会場の清水も含め、J1残留争いは三つ巴のまま最終節にもつれ込んだ。

　J1残留を争うチーム同士の直接対決。すでに3チームの降格が決まっている中、残り一枠となった降格を回避すべく今節に臨んだ。試合前時点で、残留圏15位湘南と16位清水は勝ち点36、降格圏17位徳島は同33という状況。得失点差では湘南が大きく抜きん出ているため、徳島にとっては勝たなければならない一戦となった。

　序盤は互いに低い位置でボールを保持し、相手の出方をうかがうような展開。まずは失点リスクを避けながらジリジリとした駆け引きが続いた。

　それでも前半25分過ぎからは徐々に勢いを持ったプレッシングが見られ、ショートカウンターの場面も増加。同34分、湘南はMF田中聡のボール奪取からFWウェリントンがシュートを放つも徳島GK上福元直人がセーブ。同39分には徳島がFW垣田裕暉の突破から見せ場を作るも、強引に送ったクロスは中に合わず、0-0でハーフタイムを迎えた。

　後半は勢いを持って入った湘南が先にチャンスを創出。右サイドの高い位置でボールを奪ったFWタリクがグラウンダーのクロスを送るも、味方には届かなかった。対する徳島も徐々に前進し、MF藤田譲瑠チマが高い位置でシュートを狙う場面もあった。

　そうして迎えた後半21分、試合が動いたのはセットプレーだった。徳島は左からのCKをMF岩尾憲がファーサイドに送ると、トリックプレーでフリーになっていたFW宮代大聖が強烈なボレーシュート。これはGK谷晃生のビッグセーブに阻まれたが、ユニフォームを引っ張られながらも詰めたMF岸本武流が押し込んだ。

　その後は一進一退の攻防が続いたが、そのまま試合はタイムアップ。徳島が湘南と勝ち点で並んだ。他会場では16位だった清水が浦和戦で劇的な白星を挙げ、15位に浮上。勝ち点39で得失点差-18の清水、勝ち点36で得失点差-5の湘南、勝ち点36で得失点差-19の徳島という“三つ巴”で、J1残留争いは最終節にもつれ込む形となった。

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