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チョウ監督は知っている…「何もできない主将」と答えた京都MF松田天馬が「本当に強い選手」だと

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チョウ・キジェ監督と喜びを分かち合うMF松田天馬

[11.28 J2リーグ第41節 千葉 0-0 京都 フクアリ]

 自身は言う。「本当に何もできないキャプテンだった」と――。しかし、12年ぶりにJ1昇格を決めた京都サンガF.C.のキャプテンとしてチームをけん引してきたのは、間違いなくMF松田天馬だった。

 今季、J1を戦う湘南からJ2に在籍する京都に完全移籍を果たすと、キャプテンマークを託された。出場停止となった第35節山口戦以外、全試合に出場。出場時間はDFヨルディ・バイス、MF川崎颯太、FWピーター・ウタカに次ぎ、3292分間ピッチに立ってチームの勝利、そして昇格のために戦い続けた。

 千葉戦を0-0のドローで終え、J1昇格を決めた直後のインタビュー。「今まで支えてくれたサポーター、スポンサーの皆様に感謝したい。本当に何もできないキャプテンだったけど、チームメイトやスタッフが支えてくれたことに感謝しています」。最初に伝えたのは周囲への感謝だった。そして、安堵の表情を浮かべる。

「皆の前で喋ることも苦手だったけど、姿勢で1年間示していこうと思っていました。できないこともあったけど、一番大きな目標である昇格ができてホッとしています」

 自身では「何もできない」と語ったが、指名したチョウ・キジェ監督は知っている。164センチのキャプテンが「本当に強い選手」で「良い影響を与えてくれた」と。

「彼は本当に強い選手。逆境になったとき、自分ができなかったときも、1ミリも他者のせいにしないのが一番のストロングだと分かっていた。その強さが京都を変えていく、京都の基準になってほしいと思い、彼に(キャプテンを)任せた。彼の精神的な強さは京都のプレーヤーにいい影響を与えてくれたと思う」

 最大の目標であるJ1昇格は決めたが、まだ戦いは残されている。1週間後に行われるホーム最終戦・金沢戦に向け、「感謝の気持ちを込め、集大成として、京都らしく、魅力あるサッカーを展開していきたい」と意気込みを示した。

(取材・文 折戸岳彦)
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