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187cmCB本多康太郎に芽生えてきている「自覚」。湘南の先輩たちのように安心感をもたらす存在へ

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U-15日本代表候補のキャプテンマークを巻いてプレーしたCB本多康太郎(湘南ベルマーレU-15)

[11.30 練習試合 U-15日本代表候補 0-1 千葉U-18 高円宮記念 JFA夢フィールド]

 今年4月のU-15日本代表候補発足から継続的に選出。CB本多康太郎(湘南ベルマーレU-15)が千葉U-18戦でU-15日本代表候補のキャプテンマークを巻いた。「最初言われたときはびっくりしたんですけれども、やるからにキャプテンらしく、ちゃんとチームを引っ張らないといけないと思っていました」と振り返る。

 代表チームに慣れ、自分がチームを引っ張るという自覚が芽生えてきているようだ。「4月から5回くらい(合宿を)やってきて、コーチも言っていたんですけれども、慣れが出てきた中でダラッとした慣れにせず、慣れてきたならば自分が引っ張っていくという気持ちが出てきてやっています」。その中で迎えた一戦だったが、“防げた失点”によって0-1敗れた。

 前半は連動したプレッシングの部分が課題となり、ボールを奪い切れないシーンがあった。ハーフタイムに確認し、後半に改善したものの、ラインコントロールの部分やチームのテーマだったゴール前で「決める・守る」の部分を表現できなかったことを本多は悔しがっていた。
 
 187cmの長身DFは世代トップレベルの強力ストッパー。特に自信を持つ対人守備ではこれまでの合宿を通して年上の相手を上回っている印象だ。湘南U-15では昨年から先輩たちに交じってプレー。力のある選手が多い中でどう守れば良いか考え、コーチ陣に助言を受けながら「努力して、凄くうなぎ登りで良くなってきたという自信があります」。その力をこの日も発揮していた。

 ただし、本人は「(DFは)1対1の守備が強ければよい訳ではないと思います。1対1は試合で数回しかないと思うので、もっと仲間を動かしての守備を身に着けないといけない」と自身に求める。強みとする対人の強さを絶対の力へ伸ばし、周囲を活用して守る術や攻撃時の技術、判断力、リーダーシップも高めていかなければならない。

 湘南アカデミーから世界へ羽ばたいた選手たちのプレーや積極性から刺激を受けてきた。日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)について、「凄いデュエル1位とか言われていますし、ハードワークできるという意味では“湘南スタイルの象徴”かなと思います」とコメント。また、「海外のプロチームでキャプテンは凄い。プレーで示すところは凄い」と頷く。

 この日、U-15日本代表候補のゲームキャプテンを務めた本多は、遠藤や年代別日本代表のキャプテンマークを巻いたMF齊藤未月(ルビン・カザン)、MF田中聡(湘南)に続き、世界相手に戦う選手、そして彼らのようにチームに安心感をもたらす存在へ。「凄く好き」というフランス代表DFラファエル・バランに近づくことも目標だ。

「U-15日本代表の中でボクがいたら失点しないな、とみんなが安心してプレーできるような存在でありたいです。(現U-15日本代表候補が目指す)U-17ワールドカップではもちろん世界一を取りに行きますし、そのあとA代表に絡んで行って、A代表でもベスト4とは言わずに優勝を狙っていきたい」。小学生時代から睡眠を大事にして体作りをしてきたという大器が、日常から進化を続けて目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

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