22年シーズンからの柏レイソル加入が内定している日体大柏高(千葉)DF土屋巧主将(3年)は、来年期待する後輩としてFW吉田眞翔(2年=1FC川越水上公園出身)の名を挙げた。努力と成長次第ではプロ入りする力もあると後押しする存在だ。

　吉田は今年、千葉県1部リーグで2桁得点をマーク。関東大会1回戦で日大藤沢高(神奈川)から得点し、選手権千葉県予選では優勝校でプレミアリーグ勢の流通経済大柏高から先制点を叩き出している。

　この試合では前半から鋭い突破でも存在感を示し、チャンスを逃さずにゴール。アジリティ強化や筋トレの成果が出てキレが増し、強豪相手でも目立てるようになってきていることを本人も実感していた。

「流経相手にやれていた部分はあると思うので、そこは伸ばしつつ、できなかった簡単なところでミスしてしまうところとか直していければもうちょっと良いプレーができたのかなと思います」。また、1-2で逆転負けした試合後に片野慶輝総監督から求められていたことは、ストライカーとして大一番で1点ではなく、2点獲る力をつけることだ。

　吉田は「決めるチャンスがあった中で決めきれないと勝てないことが分かったので、一つ一つの練習からシュートにこだわっていけないと(全国トップレベルのチームには)勝てないなと思いました。大事な場面で決めないと勝てないので、一つ一つ全部決められるように。ミドルシュートやクロスを頭で合わせるところだったり、色々なバリエーションのシュートをもっと身に付けていきたい」と誓う。

　現在、吉田は柏などで活躍した“ミノルーニー”こと元U-22日本代表FW菅沼実コーチから指導を受けている。「シュートを打つときにボールに入る角度とか当てるポイントを変えるだけでコースが変わってくる。試合でもそれで結果で残して褒められることもあるので、実さんが教えてくれたことは自分の成長にも一番繋がっていると思います」と吉田。学んでいることをより吸収・表現して、ゴール数をもっともっと増やす。

　土屋からの期待を聞いた吉田は、「キャプテンに続いてプロの世界でやれるように、これから自分の名前を広めつつ、成長できるように頑張っていきたい」と宣言。そして、「どんな試合でも勝っていかないと全国の舞台にはいけないと思うので、一つ一つの試合にこだわって勝利を掴んで勝ちに慣れていくことをチーム全体としてやっていきたいと思います。(個人としては)一つのシュートで試合を大きく変えることができて、それでチームを救える選手になりたいです」と力を込めた。選手権予選後のリーグ戦は現在、八千代高、柏レイソルU-18B相手に2試合連続2ゴールを決め、いずれも2-0で勝利。コンスタントに得点を重ねる才能は新エースとしてどんな試合でもチームを勝たせて、土屋に続く。

(取材・文　吉田太郎)