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「引き続きネルシーニョ監督に指揮を…」柏社長が指揮官の続投を明言

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セレモニーではゴール裏に横断幕が掲げられた

[12.4 J1第38節 柏2-3大分 三協F柏]

 前半はいいところなく、2失点。柏レイソルのホーム最終戦は、サポーターのフラストレーションがたまったまま、最初の45分を折り返した。ところが、ハーフタイムにメンバーを入れ替えて、布陣も大分トリニータと同じ3-4-2-1にすると、後半開始から主導権を握る。MF戸嶋祥郎とMFマテウス・サヴィオが8分、10分と続けざまに2ゴールを奪って試合をふりだしに戻した。

 勢いに乗るかと思われたが、柏の攻撃のペースは落ちてしまう。「2点とってからうちの守備が下がる時間が続いて、それが尾を引いた」とネルシーニョ監督は指摘。後半21分には、「今シーズンで一番じゃないかというくらいきれいな得点」(片野坂知宏監督)で大分に勝ち越しを許すと、2-3のまま試合終了の笛を聞いた。

 昨季の7位から一転、残留争いを演じたのが今季の柏だった。シーズン前には得点王&MVPだったFWオルンガ(アルドゥハイル)と、守護神のGK中村航輔(ポルティモネンセ)が海外へ移籍。夏には攻撃の核だったMF江坂任(浦和)もチームを離れることになり、チームの核となる選手を続けざまに失い、苦しい戦いを強いられた。

 今季のJ1はチーム数が20になったため4試合多かったが、得点数は昨季から23も少ない37得点にとどまり、最後まで得点力不足に悩まされた。先制した試合では11勝1分、91.7%の勝率はリーグトップの数字を誇る一方で、先制点を許した試合では1勝2分21敗。この日の大分戦のように、ビハインドを跳ね返す得点力が課題としてついてまわった1年だった。

 大分戦後に行われたホーム最終戦セレモニー挨拶の中で、柏の瀧川龍一郎社長が「来年はW杯イヤーで日程的にも非常に厳しい戦いになると予想されますが、引き続きネルシーニョ監督に指揮をお願いし、しっかりと戦えるように準備をしたいと思います」と指揮官の続投を明言した。

 ネルシーニョ監督も試合後の会見で、「戦術、技術の問題もありますが、それ以前に戦う決意。今年以上のものを、選手に求めていきたいと思います」と来季への意欲を語る。レイソル創立30周年のメモリアルイヤーにあたる来季、4年目を迎えるネルシーニョ柏は、どのような進化を見せることができるのか――。

(取材・文 奥山典幸)
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