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相模原が1年でJ3降格…泥沼連敗なし、終盤巻き返すも“降格4枠”に泣く「歴史的な一ページ」

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[12.5 J2第42節 東京V 3-0 相模原 味スタ]

 クラブ史上初のJ2リーグ参戦を果たしたSC相模原だったが、降格4枠という厳しいシーズンを19位で終え、1年でのJ3リーグ降格が決まった。

 3連敗は一度だけ。2連敗もたった4回。相模原は今季、J2初挑戦という立場ながら、負けを引きずることなくしぶとくシーズンを戦い抜いてきた。しかし、結果は18位と勝ち点3差でのJ3降格。昨季の“降格なし”レギュレーションの煽りも受け、最後に待っていたのは厳しい現実だった。

 最終節となった東京ヴェルディ戦の敗戦後、J3の最終順位次第ではJ2残留の可能性もあったが、今季途中から指揮をとってきた高木琢也監督はオンライン会見の場で冷静に言った。「そんなことは関係なく、通常のレギュレーションだという気持ちでいっぱい」。その言葉どおり、1時間遅れでキックオフしたJ3では熊本と岩手がJ2昇格を決め、相模原の降格が正式に決まった。

 東京V戦に限れば、立ち上がりの戦い方に大きな課題が残った。「勝つしかない状況だったので、ちょっと入りが硬くなってしまって、後ろに重心がかかってしまった」。主将のDF鎌田次郎が振り返ったように、序盤は一方的に引いて守る展開。10人でエリア内を固めるシーンも目立ち、押し返せないままに先制点を与えた。

 ベンチで戦況を見つめていたDF梅井大輝は選手たちの重圧を感じていたという。「いつもと違って硬いなという印象があったし、チャレンジしなきゃいけない状況だったけど、何かプレッシャー、残留というプレッシャーが想像以上に重かったのかなと感じた」。前半25分すぎからはようやく盛り返したが、ビハインドを跳ね返すには至らなかった。

 もっとも、シーズン中盤は最下位が定位置だったが、最後は大きく盛り返すことに成功した。梅井は「最後まで残留争いに絡めたのは一人一人がやるべきことをしっかりやってきたからだと思う。資金面でも戦力的にも誰が見ても明らかに降格候補だったが、いろんな人の思いを背負ってきたから粘り強く戦ってこられた」と手応えを語った。

 J1リーグの経験豊富な鎌田も試合後、「どんなことがあろうとやってきた結果が19位であることは変わりない。しっかり全員で受け止めたい」とJ3の結果よりも自分たちにフォーカスしつつ、「もちろん今日勝って決めたかった。ただJ2を初めて戦う相模原にとって19位で終えて、自力じゃないけど可能性を残したのは相模原にとっては歴史的な一ページになる」と振り返った。

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