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クラセン準Vの札幌U-18撃破!阪南大高が収穫と結果を得てプレミア参入王手!

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後半34分、阪南大高の湘南内定FW鈴木章斗(18番)が頭でこの日2点目のゴール

[12.10 高円宮杯プレミアリーグプレーオフ1回戦 札幌U-18 1-3 阪南大高 広島一球]

 阪南大高が収穫と結果を得てプレミア復帰へ前進――。高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2021 プレーオフ(広島)1回戦が10日に行われ、今年の日本クラブユース選手権(U-18)大会準優勝の北海道コンサドーレ札幌U-18(北海道)と阪南大高(関西2/大阪)との一戦は阪南大高が3-1で勝った。阪南大高は12日のプレーオフ2回戦で22年プレミアリーグ参入を懸けて川崎フロンターレU-18(関東1/神奈川)と戦う。
 
 ともにプレミアリーグ復帰を狙う両チームの戦いは阪南大高が制した。選手権全国大会も控える阪南大高はプレミアリーグプレーオフから収穫を得るため、より前向きな戦いにするために、「テーマを作らせたかった」(濱田豪監督)。4バックを軸に戦ってきたチームはこの日、経験の少ない3バックにチャレンジして試合に臨んだ。

 前半、札幌U-18はその3バックを攻略してチャンスを作り出す。4分、FW漆舘拳大(2年)が抜け出すがシュートは枠右。その後も斜めのパスで相手のマークをずらし、3バックの間やWBの背後を取る形でゴールへ迫った。

 阪南大高はバタバタしてしまう部分もあったが、ピッチ内で声を掛け合いながら修正して相手の攻撃を凌ぐ。そして、DF西田祐悟(3年)の攻撃参加などから押し返すと15分、右WB今西一志(2年)の左CKからファーサイドの湘南内定FW鈴木章斗(3年)がヘディングシュートを叩き込んだ。

 注目エースの一撃で先制した阪南大高はさらに17分、中盤でマークを外したMF田中大翔(3年)がドリブルシュートを左隅に決めて2-0とする。札幌U-18は直後の連続CKや背後を突く攻撃で反撃。1点を奪い返せば一気にギアを上げられそうだった。

 だが、森下仁之監督も「もうちょっとタイミングとか良い中で相手の背後を取れていたらなと思います。(タラレバになるが)前半の相手が修正できないうちに点が獲れたら」と残念がる展開に。44分に10番FW佐藤陽成(3年)が抜け出して放った右足シュートがクロスバーをヒットするなどチャンスを活かせずに前半を折り返した。

 2-0で前半を折り返した阪南大高は後半、4バックへ移行する形で守りをより安定させる。高い位置でボールを奪い、FW石川己純(3年)の決定的なシュートなど追加点のチャンスを作り出す。札幌U-18もトップ昇格のU-17日本代表CB西野奨太(2年)やGK逢坂文都(3年)の好守でピンチを切り抜けると、交代出場のFW滝澤天(1年)がエネルギッシュな動きで攻撃を活性化。16分には滝澤天の抜け出しからPAの佐藤がシュートへ持ち込むが、阪南大高GK山形慈温(3年)が阻止する。

 阪南大高は24分、攻守に渡って利いていたMF櫻井文陽(3年)が左サイドから入れたFKをニアの鈴木が合わせて3-0。この後、メンバーを入れ替えながら試合を進めた阪南大高に対し、札幌U-18は43分に交代出場FW出間思努(1年)が1点を返す。さらにDF菊池季汐(3年)が連続シュート。だが、札幌U-18・森下監督が「関西や関東でしのぎを削っていて、自分たちよりは1点の重みとか分かっている中ではしっかりしていたなと思います」と評した阪南大高が逃げ切り、プレミア参入へ前進した。

 阪南大高は選手権へ向けた新しいチャレンジをしたことや得意とするセットプレーでの得点など収穫と結果の両方を掴んでの白星。濱田監督はクラブユース選手権準優勝チームからの勝利について「(札幌U-18は)Jらしい良いチームなので、しっかり乗り越えられたのは一つ良いと思います」と頷いた。

 また、鈴木は「きょう勝てたことも自信になりますし、次に向けて選手権も1日しか休みがないので良い経験になるんじゃないかと思います」。関東王者・川崎F U-18との2回戦も挑戦者として戦うだけ。前向きに戦い、再び選手権へ向けた収穫と結果を得てプレーオフを終える。

(取材・文 吉田太郎)
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