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2度ビハインド、延長戦でも追いついた!1年生GKもPK戦ストップ!!「こいつらのことやったら最後に勝つんやろうな」びわこ大が早稲田撃破

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[12.11 インカレ2回戦 びわこ成蹊スポーツ大2-2(PK4-3)早稲田大 夢の島]

「展開としては観ている方はすごく面白かったと思います。かなりしんどかったですけど、うちのチームは関西の学生リーグか最後の最後で追いついて勝つという試合を何回もやっている。だからそれほど一喜一憂せずに、こいつらのことやったら最後に勝つんやろうなと思って見ていました」

 2度のビハインドを追いつき、PK戦で早稲田大(関東5)を下したびわこ成蹊スポーツ大(関西3)の望月聡監督は高揚する気持ちを必死に抑えながら激闘を振り返ってくれた。

 アクシデントからスタートした。試合開始早々にFW清水一雅(2年=仙台ユース)が負傷。FW大嶋佑(4年=東海大仰星高)を投入するも、立ち上がりから早稲田の攻勢を受けてしまう。

 しかし1点ビハインドで折り返した後半、びわこ大はMF伴木翔(2年=立正大淞南高)に代えてDF藤井嵐(1年=立正大淞南高)を投入。守備の安定化を図ると、徐々にボールが回り出す。そして後半10分、DF齋藤圭汰(4年=摂津高)のシュートのこぼれ球をゴール前でコントロールしたMF工藤真人(2年=仙台ユース)が決めきって、試合を振り出しに戻す。

 延長戦にもつれ込んで迎えた後半4分にはMF西堂久俊(3年=市立船橋高/FC東京内定)のクロスからMF倉持快(4年=桐光学園高)に決められて勝ち越しを許すが、同13分、右サイドで仕掛けたMF上月翔聖(4年=神戸弘陵高)のシュートがクロスバーに当たった跳ね返りをFW大嶋佑(4年=東海大仰星高)がねじ込んで、再び同点に追いついた。

 PK戦では先攻の早大の一人目で蹴ったMF柴田徹(3年=湘南U-18)のシュートをGK倉原將(1年=鳥栖U-18)が左に飛んでストップ。後攻のびわこ大一人目で蹴ったDF藤松航矢(4年=鳥栖U-18)のシュートもGKヒル袈依廉(1年=鹿児島城西高)に止められたが、早大は5人目のMF西堂久俊(3年=市立船橋高/FC東京内定)が枠外に失敗。後攻で蹴ったMF佐藤昴(4年=神戸U-18)がしっかりと成功させ、勝利をもぎ取った。

 1年生Gk対決を制した倉原は昨年度の日本クラブユースサッカー選手権(U-18)を制したサガン鳥栖U-18の守護神。同大会の準々決勝でも横浜FCユースを相手にPK戦勝利に導いていた。倉原は「(PKストップは)感覚。こっちかなと思って飛んだら止められた」と話すと、「PKはめちゃくちゃ得意です」と終始笑顔で振り返る。

 延長後半13分の同点弾がなければ、当然、PK戦勝利もなかった。劇的弾を決めた大嶋は直前の追加登録で“滑り込み出場”を果たした選手。セカンドチームが戦うIリーグで結果を残して、権利を勝ち取った4年生FWは「自分たちは日本一を目指している。そこに向けていい準備がしたい」と力強く意気込んだ。

(取材・文 児玉幸洋)
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