beacon

「試合前、正直怖かった」…浦和GK西川を奮い立たせたファン・サポーターの存在「本当に感謝している」

このエントリーをはてなブックマークに追加

決勝進出を決めて喜びを表す浦和レッズGK西川周作

[12.12 天皇杯準決勝 浦和 2-0 C大阪 埼玉]

 苦楽をともにしてきた仲間がチームを去る。この試合が最後になるかもしれない――。そう考えると、浦和レッズGK西川周作は「試合が始まる前、正直怖かったです」という心境になったという。しかし、ファン・サポーターの存在が、男を奮い立たせた。

 今季限りでMF阿部勇樹が現役を引退し、DF槙野智章、DF宇賀神友弥が退団と、これまで屋台骨を支えてきた選手たちがチームを去ることが発表された。14年から浦和に在籍する西川にとって、多くの時間を過ごしてきた“戦友”たちだった。

 迎えた天皇杯準決勝・C大阪戦。西川は「この試合が始まる前、正直怖かったです」と試合前の心境を明かしている。

「この試合、もし負けることがあれば、このメンバーと今日で最後になる。阿部選手、槙野選手、宇賀神選手。自分が長く一緒にプレーしてきた選手たちと最後になってしまうんだなと…」

 経験豊富な男にも怖さがあった。しかし、ピッチへと向かうと、待ち構えている多くの“仲間”の姿を見て奮い立ったという。「ファン・サポーターの姿を見て、奮い立ってピッチに立てた。本当に皆さんに感謝している。感情をコントロールすることが難しかったけど、ファン・サポーターの力を借りてゴールを守ることに集中して戦い抜くことができた」。

 その言葉どおり、ゴールを守り抜く。1-0とリードして迎えた前半37分にはMF清武弘嗣、同40分にはFW為田大貴の強烈なミドルシュートを弾き出すなど、最後までC大阪にゴールを許すことはなかった。

 2-0の完封勝利を収め、頂点まであと一つに迫った。「泣いても笑ってもあと一週間。今、いるメンバーでサッカーができることをすごく嬉しく思っているし、最後は勝って笑いたい。阿部選手にカップを掲げてもらうことを目標にしながら、一週間頑張りたい」。ともに歩んできた仲間たちを笑顔で送り出すため、最高の準備を進めていく。

(取材・文 折戸岳彦)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2021シーズンJリーグ特集ページ
●第101回天皇杯特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

TOP