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引退決断のバルサFWアグエロ「ハッピーな気持ちで去ることができる」

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引退を表明したFWセルヒオ・アグエロ

 バルセロナのアルゼンチン代表FWセルヒオ・アグエロ(33)は15日、カンプ・ノウで行われた記者会見で現役引退を発表した。ドイツの通信社『ラプトリー』が会見でのコメントを伝えている。

 今夏にマンチェスター・シティから加入したアグエロは、ふくらはぎの負傷で出遅れていた中、10月17日のラ・リーガ第9節バレンシア戦(○3-1)で新天地デビュー。同24日の第10節レアル・マドリー戦(●1-2)では初ゴールを挙げた。しかし、10月30日の第12節アラベス戦(△1-1)で、前半に胸の痛みと呼吸困難を訴えて途中交代。病院に搬送され、その後の検査で不整脈を患っていることが判明した。

 アグエロは会見で「この会見は、僕がサッカーをやめると決めたことをお伝えするためのもの。プロのサッカー選手をやめることにした。とても辛い瞬間けど、それでも自分の下した決断にとても満足している」と語り、ここに至るまでの経緯を説明している。

「まず第一に、自分の健康だ。なぜこの決断を下したのかといえば、1か月少し前に起きた問題のためだ。医者も最善を尽くしてくれたが、一番いいのはプレーをやめることだと言われた。それで10日前、1週間ほど前に決断した。希望があるかどうか、できることは全てやった。だけど、できることはあまりなかった」

 アグエロは15歳の時に母国アルゼンチンのインデペンディエンテでトップチームデビューを飾り、2006-07シーズンにアトレティコ・マドリーへ移籍。ラ・リーガで活躍し、2011-12シーズンにはマンチェスター・シティに新天地を求めた。

 シティではクラブ史上最多の260得点をマーク。5度のリーグ制覇など、計15個のタイトル獲得に貢献した。アルゼンチン代表では国際Aマッチ通算101試合に出場し、41ゴールを記録。過去に3度のW杯を経験し、今夏のコパ・アメリカでは優勝メンバーの1人となっていた。

「事実として、自分のキャリアにはとても誇りを思っている。とても幸せだ。サッカーをすることをずっと夢見てきた。5歳の時からずっとボールを触ってきた。僕の夢は1部でプレーすることで、まさかヨーロッパに行けるとは思っていなかった。みんなに感謝したい」

 今夏に加入したバルセロナでは、怪我もあってプレーする機会が限られた。それでも新天地で過ごした数か月は良い思い出として残っているようだ。

「前にも言ったように、僕が到着して以来、彼ら(バルセロナ)は僕をとてもよく扱ってくれた。あそこまで熱狂的なファンがいるのは、他の場所では経験したことがなかったし、街中でも小さい子から大きな人までいて、そのことにとても驚いたし、愛情も感じた」

 アグエロは「本当はここにいてチームメイトたちの力になりたかったけど、残念ながらそれはできなかった。もちろん、バルセロナとチームメイトたちの幸運を祈っている」と同僚たちにエール。「彼らはとても良いチームメイトで、学ぶ意欲のある若手がいる。僕はこのクラブをとてもハッピーな気持ちで去ることができる」と別れの言葉を伝えた。

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