beacon

頂点に眼光鋭く…鳥栖内定の駒澤大FW荒木駿太は決勝に導く先制弾「日本一になりたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

駒澤大FW荒木駿太(4年)

[12.18 インカレ準決勝 明治大0-3駒澤大 NACK5]

 駒澤大が2006年度以来の全国制覇に王手をかけた。FW荒木駿太(4年=長崎総科大附高/鳥栖内定)は、均衡を破る先制点をマーク。決勝進出に大きく貢献し、「日本一になりたい」と優勝を誓った。

 今季の明大は駒大に対し、インカレ準決勝も含めると計4度の敗戦を喫した。その相性の悪さは、もしかしたら荒木との相性の悪さなのかもしれない。鳥栖内定FWは、明大との2度のリーグ戦でそれぞれゴールを記録。そして明大キラーとも呼べる勝負強さは、全国制覇に王手をかける一戦でも発揮された。

 駒大は前半26分、後方からのロングボールにツインタワーが合わせる。FW宮崎鴻(4年=前橋育英高/栃木内定)とFW土信田悠生(4年=高川学園高/熊本内定)が頭でつなげていくと、ボールはそのまま最前線に飛ぶ。すると、荒木が誰よりも早く反応。飛び出した相手GKの頭上を越えるような右足ワンタッチシュートを沈め、待望の先制点を奪った。

 カウンター主体の駒大にとって、先制点は大きなアドバンテージに。同点に追いつきたい相手の攻撃を守り切り、一気にカウンター。前半32分にDF桧山悠也(4年=市立船橋高)が、後半34分には宮崎が得点を挙げ、試合は3-0で駒大の勝利に終わった。

 またしても明大から得点を奪ってみせた荒木。「勝てたのはよかったんですけど、まだまだ残り一試合ある。練習を一からやっていって、日本一になれるように頑張っていきたいです」。優勝に王手をかけた駒大は、3年ぶりの決勝進出。荒木は当時1年生。決勝を迎えたそのとき、ベンチに座り続けていた。

「自分は1年生でベンチに入らせてもらいましたが、試合には出られず。決勝で負けてしまって、ベンチですごく悔しい思いをしました。絶対にこの決勝のピッチに立ちたい。この4年間、1年生のときからやってきたので。悔しい思いをしてきた先輩たちがいる。その借りを絶対に返して、日本一になりたいと思います」

 自分を生かし、自分が生かす最強の仲間とともに。荒木が眼光鋭く見つめ続けた頂上は、もう目の前に近づいている。

(取材・文 石川祐介)
●第70回全日本大学選手権(インカレ)特集

TOP