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浦和ロドリゲス監督「J2は“沼”だった」「パエリアよりうなぎ」、来季の去就もポロリ

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浦和のリカルド・ロドリゲス監督

 浦和レッズは19日、天皇杯決勝で大分トリニータと対戦する。浦和の指揮官リカルド・ロドリゲスは、地元スペインメディア『アス』のインタビューに応え、意気込みを伝えている。

 ロドリゲス監督は、2017シーズンから徳島ヴォルティスの指揮官に就任。J2リーグを戦い抜き、20シーズンにはJ2優勝とJ1昇格を達成。そしてシーズン終了後に、浦和の監督就任が発表された。

 浦和では21シーズンのJ1リーグ戦を6位で終了。ルヴァン杯はベスト4に入り、天皇杯では19日の決勝まで駒を進めている。決勝を直前に控え、指揮官が地元メディアのインタビューに応えた。

 J1の優秀監督賞に選出されたロドリゲス監督。「神戸や鹿島の監督かと思っていた。期待はしていなかった」と明かし、「私が浦和に来たことでスタイルが変わったことのインパクトを評価されたと聞いた」と具体的な理由を語る。だが、序盤は苦しかったようだ。

「プレシーズンとリーグ戦の最初の1か月は大変でした。4月以降はリズムも出てきて、いい勝負ができるようになった。酒井(宏樹)やユンカー、ショルツが来たことで、シーズン後半はかなり助けられました」

 今季はクラブも変わったが、カテゴリーもJ2からJ1に変わった。違いは「あまり感じない」と語る。むしろ「J2リーグはもっと過酷なこともあるくらい」とその“沼”っぷりを口にする。浦和では戦術面での浸透に苦戦したようだ。

「カウンターを許さないために、いかにしてボールを出し、敵陣の良いポジションに入るか。また、ボールの回し方やアウトサイド、インサイドでの優位性の作り方。浦和はオープンではなく非常にコンパクト。5-4-1でも4-4-2でも、暗黙の厳しさがあり、約束事をしっかりやらなければならない」

「どのスペースを占拠するか、バックラインをどう確保するか、フィニッシュエリアをどう確保するか。色々なコンセプトがある。それをまとめて、選手の動きを自動化させることが一番難しいと思いました」

 チームの内部についても明かす。浦和には歴史を築いてきたベテランが多いが、それが好影響を生んでいたことを語る。

「阿部勇樹、槙野、宇賀神、興梠……彼らは日本サッカーの偉大なレジェンドだが、出場時間が少なくても、文句は言わない」

「チームだから、プレーしてもしなくても、みんなで一緒にプレーしなければならない。そういうグループの雰囲気づくりに取り組んできました。でもそれを口にするのと、受け入れられるのは別。浦和でも一番難しい部分と言われていました。彼らの振る舞いは模範的であり、満足しています。コミュニケーションは重要であり、プレーしていなくても愛情を感じ、向上心を失わないようにしていることがわかるのです」

 指揮官も雰囲気づくりには気合いを入れていたようだ。「どうすればいい雰囲気を作れるか、どうすればつながりが作れるか、わからなかった。そこで考えたのがパエリアでした」。文化交流で、うまくコミュニケーションを図ったという。

「好きだと言ってくれるのですが……うなぎが食べたい!とも言われるんです。うなぎは高いです。すると、金を出して買ってくれ!と言われるんです……(笑)」

「ルヴァン杯で川崎Fに勝利したとき、うなぎを食べました。私たちにとって、重要な勝利を成し遂げたときにそれを食べるようにしています。イタリア人はピッツァ。スペイン人はパエリアです」

 また大一番を前に、来季への展望ものぞかせる。スペインへの帰国について聞かれると「今のところはない」と断言。「今いる場所が好きなんです。クラブの目的のために戦いたい。浦和で幸せですし、チャンピオンズリーグを戦う監督になってタイトルを取りたい。だから、天皇杯決勝は私にとってとても重要なんです」と天皇杯優勝への意気込みも口にした。

「数年前はJリーグの監督になりたいと思っていた。今はチャンピオンズリーグの監督になりたいし、それを勝ち取らなければならないと思っている」

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