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[MOM3707]静岡学園MF野中大誠(1年)_ 攻守で存在感。自分を変えるために進学した名門で成長中

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静岡学園高MF野中大誠は攻守に存在感

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.20 MIZUNO wintercup U-16ルーキーリーグ決勝 静岡学園高 0-0(PK5-3)尚志高 時之栖うさぎ島G]

 尚志高(東北/福島)との「2021 MIZUNO wintercup U-16ルーキーリーグ」決勝は1点を争う攻防戦に。静岡学園高(東海/静岡)は中盤を経由したビルドアップ、ドリブルとショートパスによる崩しで決定機も作り出す一方、中盤の守備が光った。

 特にゲーム主将のMF野中大誠(1年=ジュビロ磐田U-15出身)は、ダブルボランチを組んだMF福地瑠伊とともに強度高い守備やセカンドボールの回収を継続。「そこは自分たちのストロングポイントでもありますし、チームとしても絶対に拾おうという話をしていた。そこは結構意識して試合に入りました」。野中は個でボールを奪い取って力強く前に出たほか、奪ったあとのパスを正確に繋ぐなど、推進力と精密さでチームの中心となっていた。

 そして、ゴール前に飛び出して積極的にシュートも。運動量に自信があるわけではないが、得点意欲強く、気持ちで身体を動かすことができる。本人は「欲を言えば、もっと侵入して決めていければ」と満足していなかったが、指揮を執った齊藤興龍部長も「良いパフォーマンスを出していた」と認めるプレー。PK戦でも1人目で決め切って優勝に貢献し、優勝後の振る舞い、人間性の部分にも「素晴らしい」という声が挙がっていた。

 野中はジュビロ磐田U-15から悩んだ末、U-18チーム昇格ではなく、静岡学園進学を選択。「ジュビロも良かったんですけれども、『自分の課題はなんだろう』と探した時にこのままだったらプロになれても活躍できないし、長くやれないし、海外に行けないと思って(自分を変えるために)選びました」。磐田U-15時代から強みになっていた守備に加え、静岡学園でゴールへ向かう力や個で相手の守りを剥がす力を身に付けることを目指している。

「(高校3年間は)長いようで短い期間なので、個でもっとボールコントロールだったりを磨いて、自分がいれば大丈夫だよ、チームは勝てるよという選手になりたいです」。静岡学園の3年間で、先輩MF大島僚太(川崎F)のような周囲から信頼されるプレーヤーになって、チームを勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)

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