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[MOM3711]帝京FW齊藤慈斗(2年)_同点FK弾。速さも武器の点取り屋は注目世代の中で「ずば抜けていきたい」

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前半35分、帝京高FW齊藤慈斗が右足FKを決めて同点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.26 YOKOYAMA MEMORIAL CUP決勝T1回戦 帝京高 3-1 埼玉栄高 グリーン土合グラウンドA面]

 一発で流れを変えた。前半8分に先制された帝京高は前半の飲水タイム明けに5選手をチェンジ。向かい風の中でもペースを握り返すと同35分、ペナルティーアークやや外側の位置でFKを獲得する。これをキッカーのFW齊藤慈斗(2年=バディージュニアユース出身)が右足で決めて同点に追いついた。

 右隅への絶妙な一撃で埼玉栄高の“壁”を無力化。「(GKも)止められない場所に決められました。負けている状態だったので、前半で追いつかないといけないと思っていたので、最後決められて良かったです」。齊藤の得意とするFK弾で追いついた帝京は、後半に2得点を加えて逆転勝ち。前半終了間際の同点ゴールは非常に大きかった。

 齊藤はU-15日本代表候補選出経歴を持つストライカー。昨年は10年ぶりのインターハイ出場に貢献した一方、プリンスリーグ関東は2得点のみで、いずれも敗れたインターハイ全国1回戦や選手権予選準決勝で無得点に終わっている。齊藤はポストプレーも、ボールキープも、抜け出しからのチャンスメークも全てが全力。チームのストロングポイントになっている齊藤にボールも集まった。その一方、肝心なゴール前でパワーを発揮することができず、得点数を増やせなかったと考えている。

 それだけに、「真ん中ら辺で自分の頑張りすぎるところというか、その失わないところはできるんですけれども持ちすぎたりして、そこで体力を使ってしまっているので、ゴール前でもっと上手くできたら良いかなと思っています」と語る。

 そして、「1点の重みというのを選手権とかで目の当たりにしているので、1点確実に取って行けたら良いかなと思っています。自分は得点取るのが一番の仕事だと思うので、去年はアシストが結構多くて点獲るのが少なかったので、今年は自分が点を獲れるFWになってみんなを勝たせられるようにしたいと思います」と誓った。

 日比威監督が「あまり速いと思われていないですが、5mや7mはウチで1、2番のスピード」という瞬発力の持ち主。体幹やスピード強化のためにウォーターバックを購入し、自宅でもトレーニングを行ってきた成果も出てきている。

 齊藤には「(帝京の)今年の代はタレントが結構集まっていて、その中でもずば抜けていきたいと思っています」という目標もある。左SB入江羚介(2年)ら1年時から先発を経験してきた注目選手たちが並ぶ世代でずば抜けた選手になること。そして、「帝京上手いよねとか結構言われたりすると思うんですけれども、強いチームというか、勝てるチームにして行きたい。自分の武器も出しつつ周りも活かして頑張っていきたい」というストライカーが、帝京に勝利をもたらすために身体を張り、ゴールを決める。

(取材・文 吉田太郎)
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