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今治東は初戦で涙…「レベルが高かった」「素晴らしいチーム」帝京大可児の破壊力に屈す

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今治東は惜しくも初戦敗退(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.29 選手権1回戦 帝京大可児4-1今治東 等々力]

 今治東中等教育学校(愛媛)は初戦の“プリンス勢対決”に4失点で敗れた。2019年度以来、2年ぶり2度目の選手権出場。FW高瀬太聖(現今治)らを擁した2年前は王者・静岡学園高(静岡)に敗れて3回戦敗退。“前回超え”を目指したが、帝京大可児の破壊力に屈し、初戦で涙を飲んだ。

 序盤からボールを握られながらも、最初にビッグチャンスを迎えたのは今治東だった。前半21分、アーリークロスでMF高須賀陽斗(3年)が背後に抜け出し、フリーでシュートを狙う決定機。しかし、絶妙な飛び出しで相手GKに防がれると、前半32分にロングスローから先制点を許した。

「立ち上がりは粘れていましたが、リズムが崩れだして、失点を与えていってしまったのが敗因だと思います」。守備陣を統率した主将DF石山瑛(3年)はそう振り返った。前半終了間際に2点目を許すと、流れを変えたかった後半立ち上がりにも次の一点を与えた。

 0-3と突き放されたが、粘り強く一矢報いたのが後半20分。途中出場のMF市川栞安(3年)がPA左を縦に仕掛け、ゴールライン際からマイナス方向にクロス。こぼれ球に反応した高須賀が1点を返した。反撃は及ばず最後は1-4で敗れたが、中央の崩しを阻止し、「対策したことが少しは出せた。相手の3人目の動きをうまく潰せた」と石山主将。「映像で見ていたより、実際にやってみて非常にレベルが高かった」と率直に振り返った。

 谷謙吾監督も帝京大可児のチーム力を称え、「うちとしては粘り強く戦って少ないチャンスをモノにできたらと思ったが、なかなかボールを奪えなくて、素晴らしい、良いチームだった」と脱帽。「選手たちは持てる力を精一杯出したと思います」とチームをねぎらった指揮官は「全国の強豪校、上位にいくチームと戦っていくには、プレスの中で奪ってからの質をもっと上げていかないといけない」と課題を受け止めた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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