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[MOM3734]前橋育英DF大竹駿(3年)_仲間は知っている、その努力を…1G1Aで大勝に導いた“欠かせない男”

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1ゴール1アシストと大勝の立役者となった前橋育英高MF大竹駿(3年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権2回戦 三重高 0-6 前橋育英高 NACK]

 2日前にはボランチで出場。そして、この日は右SBの位置でスタートした。ポリバレントな能力でチームの“危機”を救った前橋育英高(群馬)DF大竹駿(3年)は、1ゴール1アシストと大きな結果も手にしてチームの大勝に貢献した。

 初戦・草津東戦では出場停止となったMF徳永涼(2年)に代わってボランチに。2回戦・三重戦ではコンディション調整でベンチ外となったDF岡本一真(3年/群馬内定)に代わって右SBの位置に入る。山田耕介監督が「ポリバレントな選手なのでチームにとって欠かすことができない」と評したように、持ち前の万能性を生かしてチームの“危機”を救った。

 さらに、大仕事をやってのける。まずは前半25分、右サイドから鋭いクロスを供給してMF小池直矢(2年)の先制点をお膳立て。さらに同35分にはMF根津元輝(2年)からパスを呼び込むと、ミドルレンジから右足を一閃。勢いよく飛び出したボールはゴールネットに突き刺さり、今大会初ゴールもマークしてみせた。

「大竹は自分たちの代になってから、ずっとトップに参加していたけど、なかなか試合に出場する機会がなかった」とキャプテンのDF桑子流空(3年)が語ったように、これまで多くの出場機会をつかんできたわけではない。しかし、プレミアリーグプレーオフ1回戦でも岡本に代わって右SBの位置でプレーし、選手権では2試合連続での先発出場。

 そして、その期待にしっかりと結果で応えた。「大竹のあんなゴールは初めて見た」と目を丸くした桑子も、「大竹はずっと自主練を続けていた。どこのポジションでもプレーできるは強みだし、彼が入ることでバリエーションのあるパスサッカーができる。大竹が頑張ってきた証、頑張りが今回の選手権に出たと思う」と腐らずに努力を続けてきた“同僚”に賛辞を贈る。

「今回ゴールを決めて自信をつけて次に臨めると思うし、次も期待したい」(桑子)

 誰もが、その万能性、能力の高さを認めている。次戦以降もチームを救う場面は必ず訪れるだろう。3年間、着実に前進を続けてきた男が、選手権で大きな花を咲かせようとしている。

(取材・文 折戸岳彦)

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