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[MOM3752]関東一MF肥田野蓮治(3年)_「ウロウロ」奏効、全3得点に絡み1G1A! 快進撃の立役者は10番レフティ

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3得点に絡んだMF肥田野蓮治(3年)がMOM(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権3回戦 関東一3-2矢板中央 フクアリ]

 関東一高(東京B)の攻撃を牽引する10番MF肥田野蓮治(3年)が全3得点に絡み、快進撃を導いた。同校史上初の3回戦で、打ち合いを制して8強入り。U-22日本代表CBチェイス・アンリ擁する尚志高、2年連続ベスト4の矢板中央という強豪を立て続けに打ち破った。

「自分が絶対にゴールを決めて、チームを助けることを試合中も考えていた」。堅守を掲げる相手の出鼻を挫いた。前半6分、鋭い横パスでFW本間凜(2年)のシュートを導くと、相手がクリアミスしたこぼれ球が足元へ。「ゴール前まで絶対に入る、最後まで諦めずに走り切ることを意識していた」。ダイレクトで迷わずシュートを放ち、先制のネットを揺らした。

 関東一が先行すれば矢板中央が奪い返す、シーソーゲームの展開。PKで追いつかれたが、前半27分には肥田野のヘディングシュートが相手GKのミスを誘い、こぼれ球をMF若松歩(3年)が詰めて勝ち越しに成功。再び追いつかれたものの、2-2で迎えた終了間際に勝負を決めた。後半38分、ショートカウンターから中央を一気に持ち上がった肥田野が巧みなスルーパスを通し、本間の決勝ゴールをおぜん立て。歓喜の瞬間を呼び込んだ。

「間で受けて前を向いたらチャンスになると感じていた」。その言葉どおり、右シャドーの肥田野は内側に入りつつ、DFラインと中盤の間でボールを受ける形が目立った。

「ボランチが縦パスを入れるタイミングで自分が良い形で顔を出して、そこで受けられれば一気に前を向いてチャンスになる。試合中は真ん中でウロウロしながら、どこで前を向けるかを考えた。ボールが入れば自信がある」。絶妙なポジショニングで起点となり、前を向けばチャンスをもたらした。

 準々決勝への扉を開き、4日は大会イチの技巧派・静岡学園高と対戦する。「チームが勝つことを優先したい。テクニックがあるチームで、守備陣だけでは抑えられないところもある。攻撃陣もしっかりプレスバックをして、自分も守備に貢献できるようにしていきたい」。フォアザチームを誓い、チーム一丸で強敵に挑む。


 (取材・文 佐藤亜希子)

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