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再び立ちはだかった青森山田の壁…「点差以上に差を感じている」東山はリベンジ果たせず選手権も8強で涙

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惜しくも選手権8強で敗退となった東山(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.4 選手権準々決勝 青森山田2-1東山 等々力]

 またも青森山田高の壁が立ちはだかった。東山高(京都)はインターハイに続き、選手権も準々決勝で青森山田に敗れ、ベスト8で涙を呑んだ。

「インターハイ王者、プレミアEASTの王者。胸を借りるのではなく、本気で勝ちにいく準備をした。いかに青森山田高校、黒田監督を焦らせてやろうという思いでいった」。大阪体育大時代の同期・黒田剛監督が率いる絶対王者との大一番。福重良一監督はこの試合に懸けた思いをそう振り返った。

「インターハイは自分たちのやれることをやってみようというトライをした。選手権じゃないんだから、インターハイでできることをやろうと」。青森山田と対戦した夏のインターハイ準々決勝は真っ向勝負に挑み、2-5で敗れた。

 その経験を生かして対策を練った福重監督は「どうしても青森山田高校に勝つために来たので、勝つための手段」とこの日はフォーメーションを変更。守備の枚数を1枚増やした3-5-2に変え、守備時は5バックで守勢を強めた。「カウンターを狙う戦い方、失点のリスクを減らして、得点の確率を上げる方法で戦いました」。プラン通り、青森山田から今大会初の先制点を奪うことに成功した。

 前半16分、MF松橋啓太(2年)の絶妙なスルーパスでPA左を抜け出したDF仲里勇真(2年)が深い位置から鋭いクロス。ファーサイドのDF夘田大揮(3年)が競り勝ち、頭で押し込んだ。しかし、PK、ロングスローから2点を奪われて逆転を許すと、反撃は及ばず。指揮官は「子どもたちは覚悟を決めてやってくれた。僕、福重という監督の力不足です」と敗戦の責任を背負った。

「インターハイでベスト8で負けてしまって、もう一度チームをリセットして、選手権に向けて課題を修正しながらやってきた」と主将MF木下慶(3年)。相手を苦しめたが、惜しくもリベンジは果たせなかった。「インターハイと比べたら点差は縮まったんですが、まだまだ一瞬一瞬のプレーの差がある。点差以上に自分たちは差を感じている」と青森山田の強さに唸った。



(取材・文 佐藤亜希子)

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