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[NEW BALANCE CUP]横浜創英は競争、成長して4強。「創英モデル」と勝負強さ磨いて22年のインハイ、選手権出場へ

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横浜創英高は6試合の経験を神奈川制覇に繋げる

[1.6 NEW BALANCE CUP準決勝 帝京高 1-1(PK5-3)横浜創英高 時之栖裾野C]

「NEW BALANCE CUP 2022 IN TOKINOSUMIKA」(“裏選手権”)の8強中7校が選手権出場歴を持つ高校だった。その中で横浜創英高(神奈川)が選手権初出場を目指す高校で唯一8強、そして4強入り。準決勝でも選手権優勝6回の伝統校、帝京高(東京)を追い詰めて見せた。

 相手に主導権を握られる展開だったが、決定打を打たせない。そして後半21分にカウンターからチャンスを作り出し、FW小笠原大河(2年)が反転からの左足シュートを決めて先制。その後もパスワークで崩そうとしてくる帝京の攻撃を寄せの速さと強度高い守りで封じていた。

 試合終了2分前の後半33分に追いつかれ、PK戦で敗れたが、22年プレミアリーグ参入の履正社高(大阪)を3-0で破り、21年インターハイ出場の旭川実高(北海道)にも競り勝って堂々の4強。宮澤崇史監督は「粘り強く、タフに戦えた。色々なメンバーを使う中で競争してくれたことがここまでこれた勝因」と選手たちを讃えていた。

 横浜創英は13年と16年のインターハイに出場。21年のインターハイ神奈川県予選でも準決勝へ駒を進め、全国大会出場へあと1勝まで迫っている。選手権予選は三浦学苑高に3-3からのPK戦の末に敗れたが、新チームは全国の強豪相手にも戦える力を示した。

 注目ストライカーの小笠原に加え、攻撃のキーマンのMF清水悠太郎(2年)、MF原谷凌成(2年)、宮澤監督が「技術力は圧倒的。展開力もあります」というMF飯島雄聖(1年)ら技術力高いタレントたちが、これから21年完成の人工芝グラウンドでボールを保持しながら相手DFの逆を取り、外して前進する「創英モデル」を構築していく。

 また、宮澤監督は「(帝京戦の)失点は最後2、3分でしたから。キチッと守れるようにならないといけないですね」と指摘。警戒される中でも好ゲームを演じる一方、勝ち切れない課題もあるだけに、決める・守り切る強さも必要だ。小笠原は「今年は良い選手ばっかだと思うので、しっかりみんなでこの結果を踏まえて、練習して、良いチームにして、リーグ戦から勝負にこだわって勝ち続けてインターハイや選手権で優勝したい」と宣言。今回、準決勝進出の原動力となった競争心を忘れず、自分たちの目標達成へ向けて努力を続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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