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A代表で3年ぶり弾!! “新境地”右WG武藤嘉紀が最終予選へ猛アピール「やるべきことはしっかりやった」

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日本代表FW武藤嘉紀(神戸)

[1.21 練習試合 日本代表 7-0 流通経済大]

 日本代表FW武藤嘉紀(神戸)は21日、流通経済大とのトレーニングマッチで前半45分間出場し、DF長友佑都(FC東京)からのアシストで得点も記録した。「実戦でしっかり決められたことは自分自身にとって自信になる」。3年ぶりに帰ってきた代表合宿。カタールW杯アジア最終予選のメンバー入りに向け、結果でアピールした格好だ。

 これまでの代表活動ではストライカーとして立場を築いてきた武藤だが、3年ぶりの復帰となった今回のトレーニングキャンプでは、ミニゲームから一貫して右ウイングでプレー。流経大とのトレーニングマッチでも同じポジションでの起用となった。

「3トップということもあって、大迫選手やボランチ、トップ下との距離感を意識した。ただ、前のポジションなのでアシストやゴールを取るのが仕事。そこにフォーカスしていた」。すると2-0で迎えた前半20分、まさに意識していたとおりの結果をもたらした。

 最終ラインを起点としたビルドアップで左サイドから攻撃の糸口がつくられると、武藤は迷わずゴール前へ。長友からの折り返しのボールに反応し、ダイレクトでネットを揺らした。武藤にとっては2019年1月17日に行われたアジア杯グループリーグ第3戦・ウズベキスタン戦(○2-1)以来、丸3年ぶりのA代表でのゴールとなった。

 さらに武藤は前半38分、DF酒井宏樹(浦和)からのパスを受け、右サイド突破からMF相馬勇紀(名古屋)の決定的なシュートを演出。最後はMF江坂任がゴールを決めたところでオフサイドが宣告されたが、昨季神戸で7アシストを記録したチャンスメーカーとしての顔も見せていた。

 合宿合流時の取材対応では「チームを生かしつつ自分が仕留め切るのか、パスでアシストするのか良い判断ができていて、それがあるとより怖い選手になると思っていた。Jリーグでそれをできていることが非常に大きい」と手応えを語っていた武藤。まだまだ連係面には改善の余地も感じさせたが、新境地も予感させるパフォーマンスだった。

 22日にカタールW杯アジア最終予選のメンバー発表を控える中、大きなアピールに成功。ただ武藤は「ここで発揮するより大一番で発揮したい」と満足した様子はない。「やるべきことはしっかりやった。メンバー発表を待って、選ばれるにしても選ばれないにしても自分の全力を出したい。これから日本代表でやるかチームでわからないけど、チームのためにひたむきにやり続けないといけない」。ロシア大会に続くW杯出場に貢献すべく、まずは吉報を待つ。

(取材・文 竹内達也)
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