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「招集を控えたかもしれない」移籍直後の前田大然、招集の判断に至った「非常に大きな理由」

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セルティックFW前田大然

 移籍直後となる選手の招集を見送るケースもあった。しかし、22日に発表されたカタールW杯アジア最終予選2試合に臨む日本代表メンバー23人の中に、セルティックに移籍したばかりのFW前田大然の名前があった。その理由を、森保一監督が明かした。

「選手の状況を見て判断したい」と指揮官が語ったように、海外に新天地を求めたばかりの選手の招集には慎重にだった。これまでのメンバー発表会見時にも、「選ぼうと思った選手もいる」と明かしながらも、「本人のコンディションや日常のクラブでのことも考え、それが本人、日本サッカー、クラブのためになると判断」した上で招集を見送ったケースもある。

 だが、昨年12月31日に横浜FMからセルティックへの期限付き移籍が発表されたばかりの前田は、今回メンバー入り。招集に際し、セルティックを率いるアンジェ・ポステコグルー監督の存在が大きかったことを森保監督が明かしている。

 ポステコグルー監督は18年に横浜FM監督に就任。その2年半後、20年8月に前田がマリティモから期限付き移籍で加入し、シーズン終了後には完全移籍に移行した。ポステコグルー監督が退任する21年6月まで“師弟関係”にあり、同年に得点力を大きく開花させた前田はJ1リーグで23得点を挙げて得点王に輝いた。

「前田大然のキャラクターやプレーのクオリティーを知っている監督がいる中での移籍。それは、すごく大きなアドバンテージとなり、招集の判断に至った非常に大きな理由となっている。移籍した直後、監督が選手の特長を知らない中で起用法を考えたり、どうやってチームに馴染ませるか揺れている中ならば招集を控えたかもしれない。ただ、ポステコグルー監督は大然の使い方を頭の中に描いて獲得していると思うし、大然自身も2度目の海外移籍ということも考えて招集した」

 そして、前田に求めるものは、ズバリ「ゴール」であることを強調。昨季のJ1得点王に輝くだけでなく、セルティックデビューとなった18日のスコットランド・プレミアリーグ第21節ハイバーニアンで開始4分で初ゴールを奪取した。乗りに乗っているストライカーは、森保監督の期待に応え、日本代表でもゴールという結果をもたらすことができるだろうか。

(取材・文 折戸岳彦)
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