beacon

FIFA会長の「W杯隔年開催で海で命を落とす人が減る」発言が物議…人権団体から猛反発

このエントリーをはてなブックマークに追加

 国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は、ワールドカップの隔年開催でアフリカの人々の命が救われると主張。その発言が物議を醸している。

 FIFAワールドカップは4年に1度開催されるスポーツ界最大のイベントの1つ。しかし現在、FIFAは同大会の隔年開催を含む、インターナショナルカレンダーの大幅な変更を提案している。この案に対して賛否が分かれており、主要国を擁する欧州サッカー連盟(UEFA)や南米サッカー連盟(CONMEBOL)からは反対の声が上がっている。

 多くの反発に直面するものの依然として強気な姿勢を変えないインファンティーノ会長だが、欧州評議会の中で「このトピックは我々がワールドカップを2年ごとに開催したいかどうかではなく、フットボールの将来への希望だ」と話し、以下のように続けた。

「フットボールがもたらすものについて考える必要がある。フットボールはチャンスであり、希望であり、代表チームだ。我々にはアフリカに望みを与える必要がある。より良い生活を探すために彼らが地中海を渡る必要はなくなるし、海で命を落とす人間も減るだろう」

「我々はチャンスを与え、尊厳を与える必要がある。慈善事業ではなく、たくさんの国がワールドカップに参戦できることによってそうできるだろう。おそらく、2年ごとのワールドカップ開催はこの答えにはならないかもしれない。これは協議していくことになる」

 しかし、この発言に対しては即座に『Kick It Out』などの人権団体から非難の声が上がった。同団体のトニー・バーネット氏は「FIFAがさらなる利益を生むための隔年開催のワールドカップが、より豊かな生活のために命を危険に晒す移民や難民のための解決策になり得ると提案する……まったくもって受け入れられない」と反発した。

 一方のインファンティーノ会長は、“誤解”という言葉を使って「決定権を持つ全員が世界中の人々の状況を改善する手助けをするための責任を持つべきだと言うのが、私のメッセージだった。FIFAワールドカップの隔年開催の可能性に直接関係するものではなかった」と弁明した。
世界のサッカー情報はgoal.com

TOP