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谷口とのコンビでサウジも完封! “代役以上”示した板倉「代表でスタメンを奪うために」

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 主力センターバック2人が不在という危機に陥っていた日本代表だったが、中国・サウジアラビアとの連戦を無失点でくぐり抜け、2連勝というこれ以上ない結果を掴み取った。立役者となったのは代わりにタッグを組んだDF谷口彰悟(川崎F)とDF板倉滉(シャルケ)。「わかっていることも喋りながら…ということは練習中から確認しながらできていた。その延長線上で今日の試合でもできた」(板倉)という川崎F印のコンビは“代役以上”の存在感を放った。

 今回のシリーズではDF吉田麻也(サンプドリア)、DF冨安健洋(アーセナル)という森保ジャパン発足当初から主力を担ってきた2人が負傷のため不在。オーストラリアが勝ち点1差で迫り来る中、グループ最強のサウジアラビアとの対戦が控えていたこともあり、シリーズ開始前はメディアやサポーターから不安の声が上がっていた。

 それでも“代役”の選手たちにとっては、これが日本代表レギュラー争いに向けた大きなチャンス。谷口、板倉はそれをモノにしてみせた。サウジアラビア戦の試合後、報道陣のオンライン取材に応じた板倉は「この2試合チャンスだと思って来ていたし、なんとしても勝ち点3をと思っていた。それが2試合達成できたのはすごく嬉しい」と素直に喜びを語った。

 ボール保持に強みを持つサウジアラビアに攻め込まれる時間帯もあったが、「前の試合(中国戦)よりも迫力があったし、うまい選手も多かったので攻められる時間、押し込まれる時間があったのは想定内。チーム全体として踏ん張って流れを取り戻そうという気持ちだった」とリスクの低いクリアでピンチを回避。そうした我慢強さが長短カウンター2発での勝利につながった。

 吉田、冨安を擁した前回対戦では0-1で敗れており、ホームでの開催とはいえリベンジ達成は大きな成果。これでレギュラー争いに名乗りをあげたと言える。それでも板倉は「A代表の最終予選で2連勝できたのはポジティブだった。ただ、これから代表でスタメンを奪うために、チームに帰ってからが勝負になるので、引き続き気を抜かずにやっていければ」と冷静。W杯最終予選出場がかかる3月のオーストラリア戦に向けて、「この2試合の価値は大きかったけど、まだ2試合ある。決まったわけではないので、そこに向かっていければ」と意気込みを語った。

(取材・文 竹内達也)
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