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昌平高3年生で4人目のJリーガー誕生!世代屈指のGK西村遥己が“ラストチャンス”で新潟内定勝ち取る!

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昌平高のU-18日本代表候補GK西村遥己アルビレックス新潟のキャンプでアピールし、内定を獲得

 アルビレックス新潟は8日、昌平高(埼玉)のU-18日本代表候補GK西村遥己(3年)の22年シーズン新加入が内定したことを発表した。西村は今年1月から新潟の高知キャンプに帯同し、アピールして内定を獲得。昌平高3年生のプロ入りはともに北九州加入のMF平原隆暉とMF井野文太、福島入りしたDF八木大翔に続き、4人目となった。

 西村は中学2年時冬にフィールドプレーヤーからGKへ転向。埼玉の強豪校・昌平でGKとしての力を磨いた西村は2年時にポジションを掴み、第99回全国高校サッカー選手権8強に貢献した。その後、U-18日本代表候補にも選出された世代トップクラスの守護神だ。

「セービングで違いを生み出していきたいですし、伸びだったり、ジャンプ力だったりで『どんなにシュートを打っても入らない』と相手のFWが嫌になるくらい止めれるGKになりたい」と語っていた西村は、スピードと身体能力の高さを活かしたシュートセーブが最大の特長だ。

 ハイボールの強さやビルドアップの上手さも備えている一方、経験の浅さからかプレーがやや雑になってしまう部分も。それでも、「悔いのない努力をしていきたいと思っています」と意識して改善に取り組んできた。最終学年はプリンスリーグ関東でチームを勝たせるようなプレーをしていたが、活躍が期待されたインターハイ、選手権はいずれも埼玉県予選で敗退。個人としてもなかなか夢を掴むことができなかった。

 プロ志望で昨年はJ1、J2の計3クラブに練習参加し、評価を得ていたものの、内定を勝ち取るまでには至らず。昌平の藤島崇之監督によると、「プロに行きたいという思いがずっとあった。純粋に上手くなりたいとか、そういう意識はかなり高くて、最後までプロを目指したいという話をしていました」。高校生活が残りわずかとなり、大学進学が現実味を帯びて来ていたが、高知合宿参加のオファーがあった新潟に“ラストチャンス”の心構えで挑戦した。

 高校3年生がこの時期に内定を勝ち取ることは困難。それでも、西村は訪れたチャンスで自分の実力とポテンシャルをしっかりとアピールしたようだ。藤島監督は「話を聞いた限りでは、結構シュートを止めたらしいですよ。(昌平OBで西村の1学年先輩に当たる小見)洋太にも聞いたんですけれども、『かなり止めましたよ』と言っていました」と説明する。本気で取り組んだ西村の姿勢、実力と、新潟のチーム状況も合致してJリーガーに。藤島監督は「嬉しいですね。(本人も内定が決まり、)驚いていました。『本当ですか、めっちゃ嬉しいです』みたいな感じだったので」と喜ぶ。

 先輩の小見が所属していることもあってか、チームに上手く溶け込むことができている模様。昌平から初めてGKのJリーガーを送り出す藤島監督は、「GKって安定感持ってというのがベースですけれども、(西村は)何かあった時にピンチを防ぐ能力的なものは高いと思う。(この時期に)評価してもらったところで一生懸命頑張ることは、これから彼の糧にしていかないといけない。息の長い選手になって欲しいと思います」とここからの活躍を期待した。

 西村は以前、「完璧でありたい」「ミスを一個もすることなくチームを助けられる存在になりたい」と語っていた。安定感の部分など改善点があるが、大きな伸びしろがあることも確か。“ラストチャンス”を掴んだ注目のシュートセーバーが、新潟で大きく羽ばたく。

(取材・文 吉田太郎)
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