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“初”主将チェイス・アンリは敗戦悔やむ…A代表の基準を還元「キャプテンとしてチームを強くしたい」

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日本高校選抜の主将DFチェイス・アンリ(尚志高3年)

[2.12 NEXT GENERATION MATCH 川崎F U-18 1-0 日本高校選抜 日産]

 日本高校選抜の主将DFチェイス・アンリ(尚志高3年)は攻守に奮闘したが、敗戦に悔しさをにじませた。尚志高の恩師である仲村浩二監督が日本高校選抜の指揮を執り、教え子のアンリがキャプテンに就任。腕章を巻いて日産スタジアムのピッチに立った。

「初キャプテンということで、難しいことはいっぱいあったんですが、山市や藤森が声を出してくれた。監督のためにも勝ちたかった。選ばれなかった人間のためにも勝ちたかったんですが、悔しいです」。副キャプテンのMF山市秀翔(桐光学園高3年)、MF藤森颯太(青森山田高3年)とともにチームをけん引したが、ゴールが遠かった。

 アンリは攻守に奮闘し、立ち上がりの前半4分のCKには得意の形を迎え、高い打点からヘディングシュート。守ってはスライディングタックルで相手のチャンスを潰せば、冷静にボールを奪取する見せ場もあった。

0-1で折り返した後半は主導権を握ったものの、チャンスを生かせず、終盤はパワープレーでアンリが前線へと上がった。「自分がヘディングでそらして、(福田)師王が裏を取ってくれればと思ったけど、その形ができなかった」。最後までゴールをこじ開けられず、チームは0-1で敗れた。

 第100回全国高校サッカー選手権大会の優秀選手を中心に選抜された今回のメンバーの中で、超高校級の17歳は抜きんでた経験値を持つ。昨年は飛び級でU-20日本代表候補、AFC U23アジアカップ予選を戦うU-22日本代表で躍動すると、今年1月にはトレーニングパートナーとして日本代表合宿に帯同。FW大迫勇也(神戸)との競り合いも話題になったが、そうしたトップレベルの“基準”を日本高校選抜に還元している。

「パススピードだったり判断の速さだったり、これからも学んできたことをみんなに伝えられるように、キャプテンとして次の戦いに向けてこのチームを強くしたい」

 日本高校選抜は3月に「静岡県ヤングサッカーフェスティバル」「第36回デンソーカップチャレンジサッカー」に出場予定。静岡県高校選抜、大学生との戦いを通してさらなる成長を目指す。「自分たちはもっと強くならないといけないし、これでは人に希望や夢を与えられないので、チームを強くしたい」と力を込めた。

(取材・文 佐藤亜希子)
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