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J2水戸が鹿島から歴史的白星!! GK中山が鈴木優磨のPKストップ、新加入FW木下が190cmヘッドで決勝弾

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浦和から加入のFW木下康介が決勝弾

[2.13 いばらきサッカーフェスティバル 鹿島 0-1 水戸 カシマ]

 いばらきサッカーフェスティバルが13日、茨城県立カシマサッカースタジアムで行われ、水戸ホーリーホック鹿島アントラーズを1-0で破った。ここまでの大会通算戦績は水戸の1分14敗だったが、16戦目にして歴史的初白星。天皇杯を通じても勝利は2015年のPK戦のみ(ほか2敗)で、90分間では史上初の勝利となった。

 昨季は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催となったプレシーズンマッチ。冷雨が降りしきるカシマに6374人の観衆が詰めかけた。

 鹿島はレネ・ヴァイラー新監督が入国制限で不在のため、新任の岩政大樹コーチが指揮。初陣では4-4-2のシステムが採用された。GKはクォン・スンテが務め、最終ラインは左からDF安西幸輝、DF関川郁万、DFキム・ミンテ(←名古屋)、DF広瀬陸斗。ダブルボランチにはMFディエゴ・ピトゥカとMF樋口雄太(←鳥栖)が構え、サイドは左がMF荒木遼太郎で右がMF和泉竜司、2トップにはFWエヴェラウドとFW鈴木優磨(←シントトロイデン)が並んだ。

 対する水戸も4-4-2のシステム。GKは中山開帆で、最終ラインは左からDF大崎航詩、DF鈴木喜丈、DF楠本卓海(←山口)、DF黒石貴哉。MF前田椋介(←宮崎)、MF新里涼のダブルボランチに、サイドは左右にそれぞれMF椿直起(←横浜FM/期限付き)、MF曽根田穣(←京都)。2トップにはFW安藤瑞季、FW木下康介(←浦和)が入った。

 試合は序盤こそ水戸が押し込んだものの、その後は鹿島が主導権を握る。前半2分、さっそくピトゥカがミドルレンジからファーストシュートを狙うと、サイドからのクロスで水戸ゴールを攻め立てた。それでも前半8分、水戸も前田のCKから立て続けに木下がシュートを放ち、新加入選手が持ち味を発揮。直後には鹿島がカウンターを試みたが、水戸の守備陣が安定感を見せた。

 最初の決定機は鹿島。前半25分、クォンのロングフィードをエヴェラウドがそらし、鈴木が収めて攻撃をスタートすると、細かいパス交換からエヴェラウドが相手をかわして荒木がフィニッシュを試みる。だが、シュートはミートせず中山がセーブ。同26分には荒木のパスからエヴェラウドが狙ったが、またも中山の足に阻まれた。

 それでも前半27分、鹿島は右サイドを起点とした攻撃から樋口がドリブルでペナルティエリア内に攻め上がり、一人かわしたところで相手に倒されてPKを獲得。ところがキッカーを任された鈴木が左を狙うと、うまく読みを合わせた中山のスーパーセーブに阻まれ、先制点を奪うことはできなかった。

 すると再び一進一退の攻防が繰り広げられ、水戸は楠本や新里が積極的に遠目から狙う。対する鹿島は前半43分、広瀬のクロスからエヴェラウドがヘディングシュートを放つも、またしても中山がセーブ。同44分には荒木の横パスを受けた広瀬がミドルレンジから狙ったが、惜しくも左に外れた。そのまま前半はタイムアップ。0-0のままハーフタイムを迎えた。

 鹿島は後半開始時、クォンに代わってGK沖悠哉を投入。すると同2分、水戸の安藤に強烈なシュートを放たれるが、さっそく沖が防ぐ。その後も水戸の勢いは続き、木下のドリブル突破やサイドからのクロス攻勢でチャンスを創出。そして同8分、深く押し込んだ波状攻撃から椿のふわりとしたクロスに木下が頭で合わせ、待望の先制点を奪った。190cmの長身を活かした木下はこれが加入後初ゴールとなった。

 水戸は直後の後半8分、曽根田に代わってMF平塚悠知を投入。鹿島は同12分、荒木の右CKに関川が高い打点で合わせるが、シュートは大きく枠を外れる。そして同13分、広瀬と和泉を下げてMF三竿健斗とDF常本佳吾を起用。三竿がボランチに入り、樋口が右サイドハーフに回った。

 後半17分、鹿島は三竿の縦パスを受けた荒木がゴール正面20m強の位置で倒されてFKを獲得。ところが荒木のキックは壁に阻まれ、跳ね返りを拾った荒木が再びミドルレンジから狙ったが、大きく右に外れた。同18分、関川に代わってDF林尚輝を投入。同24分、左からのクロスに樋口が飛び込んだが、ヘディングはミートせずに右に流れた。

 1点リードの水戸は後半25分、一気に3枚替えを敢行。黒石、新里、安藤を下げ、FW村田航一、MF森勇人、FW唐山翔自(←G大阪/期限付き)を入れた。その後はオープンな展開の中、両チームともにダイナミックな攻撃を展開。水戸は木下、鹿島は鈴木がそれぞれ決定的なシュートを放ったが、いずれも枠を捉えられない。同29分には鹿島の常本、ピトゥカが立て続けに狙うも、水戸守備陣が立ちはだかった。

 初黒星が近づく鹿島は後半30分、鈴木とエヴェラウドの2トップに代えてFW染野唯月とMF仲間隼斗(←柏)を投入。水戸は同35分、大崎と木下に代わってDF三國スティビアエブスとDF松田隼風(←JFAアカデミー福島U-18)を入れ、5バックで守りを固めた。鹿島は同37分、中山のファンブルを拾った荒木がボレーで狙うも、右のポストに直撃。鹿島は最後まで布陣を崩して攻め込んだが、水戸の粘りが勝り、大会初黒星となった。

(取材・文 竹内達也)
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