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J1全試合チェック終えた森保監督、注目したのは清水の20歳MF「具体的な結果が足りないと思っていた中で…」

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日本代表森保一監督

 日本代表森保一監督が1日、報道陣のオンライン取材に応じ、清水エスパルスFW鈴木唯人を名指しで称えた。現在20歳の鈴木はJ1開幕節・札幌戦、第2節・磐田戦で2試合連続ゴール中。今年1月の国内組合宿にも追加招集されており、A代表へのステップを着実に進んでいっているようだ。

 森保監督は現在、ヨーロッパ視察後の待機期間中。取材対応中にもホテルの館内放送で食事時間の案内が行われるなど、制限のある中で過ごしている指揮官だが、その間は「選手の試合に関してはいつもより早く広範囲見られている」と映像を通じた代表候補選手のスカウティングに心血を注いでおり、すでにJ1リーグ20試合は全試合を見たという。

 そうした中、話題は開幕したばかりのJリーグに及び、報道陣から「気になった選手はいたか」という質問も。そこで名前が挙がったのが開幕2試合連続ゴール中の鈴木だった。

「プレーを見ていて、これまではゴールまで行く姿勢は彼が持っている特長として素晴らしいものがあると思っているが、決め切るところ、具体的な結果が足りないと思っていた。その中で開幕からゴールに向かう強い気持ちと、技術と強さも兼ね備えながら、最後に決め切る、結果にこだわるということをやっている。ゴールにこだわって貪欲にプレーしている。また守備の部分でもチームに貢献しようという責任感のあふれるプレーをしている」

 鈴木は今年1月、A代表の国内組合宿に追加招集。高い強度の中でもプレーの連続性をたやさず、トレーニングの合間に他の選手とも積極的にプレーのすり合わせをするなど、同じ清水のMF松岡大起とともに大きな存在感を見せていた。そうした若武者の活躍に森保監督は「本人の努力と日常のクラブでの指導が間違いなく彼への成長につながっている」とした上で「代表での経験により成長につながる基準を持ってもらったり、刺激になっていたらうれしい」と笑顔で語った。

 また合宿期間中には森保監督から鈴木ら若手選手に対し、MF南野拓実に関する話をしていたという。「上手い選手は国内にもたくさんいるが、南野拓実がクロップ監督に何を求められているかというと、一番最初に『前線でボールを奪うことだ』と言われると。それはフィルミーノも、サラーも、マネも同じ。もちろん攻撃力があってのことだと思うが、攻撃とか守備ではなく、ボールを奪ってゴールに向かっていくことは兼ね備えていないといけない。世界のトップに立つことを目標にしていくなら上手い選手が強さを兼ね備えないといけない」。市立船橋高時代からハードワークも強みとしてきた鈴木は、まさに上手さと強さをハイブリッドに併せ持つ選手。パリ五輪、A代表でのステップアップに期待ができそうだ。

 さらに指揮官はJ1初先発初ゴールを記録した流通経済大出身の川崎フロンターレDF佐々木旭にも言及。「緊張やハードワークで途中までの出場になったが、それくらいやり切る、出し切る姿勢が初々しくていい。出し切りながら自分の実力を上げていくところは、チャレンジ精神があるし、アグレッシブにプレーする姿がいいな、好感が持てると思って見ていた。初先発で得点ということで狙っていたとは思うが、なかなかそこで結果を出すのが難しいところ。結果を出しながらポジションを掴み取っていく気持ちが表れていて素晴らしいと思った」と目を細めていた。

(取材・文 竹内達也)
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