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「故郷を爆撃する国でこれ以上は…」元ウクライナ代表ボロニン氏、コーチ務めるディナモ・モスクワと契約解消

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現役時代のアンドリー・ボロニン

 元ウクライナ代表で、ディナモ・モスクワでアシスタントコーチを務めるアンドリー・ボロニン氏が、契約解除に至ったことを明かしている。

 現役時代にはウクライナ代表として75キャップを誇り、レバークーゼンやリバプールでもプレーしたボロニン氏。現役引退後はコーチに転身し、2020年からはディナモ・モスクワでアシスタントを務めていた。

 しかし、ロシアとウクライナ間の緊張が高まる中、2月24日にロシア軍の侵攻が始まる。各都市が襲撃を受ける事態に発展し、市民にも大きな被害が及ぶことを受け、ボロニン氏はディナモ・モスクワでの職から退くことを決意したようだ。

 クラブは1日、声明の中で「フットボールクラブ・ディナモとコーチのボロニンは双方の合意により契約を終了することで合意した」と発表した。

 先週の時点ですでにロシアから離れ、家族とともにドイツに渡ったボロニン氏は同国の『ビルト』で「私の故郷を爆撃する国でこれ以上働くことはできない」と話し、現在の様子を続けた。

「完全に閉鎖される前にモスクワから出てきた。父や義母、妻、子供たちとここにいる。この4日間体調がすぐれない。本当に悪い気分だ。故郷の写真やニュースを目にした。すべてが映画のように非現実的だ。それもホラー映画だ。今はただ助けを望んでいる。何でもいい。それに何と言っていいのかわからないけど、もし今ウクライナに居ればこの手に銃を持っていたと思う」

 また、ドイツが支援できることについて問われた同氏は「プーチン(露大統領)を止め、難民を助けてほしい。それに武器だ。武器があれば私たちは自分たちを守ることができる。私には母国への誇りがある。私たちには美しい街があり、最高の人たちがいる。これからも戦い続ける。そして勝利するんだ。代償はとても高く付く。たくさんの命が失われた。今は2022年で、第二次世界大戦中ではないんだ」と思いを口にしている。
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