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ボランチ初先発も「理解していれば迷うことはない」新境地の横浜FM小池龍太が今季初ゴール!

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横浜F・マリノスDF小池龍太

[3.6 J1第3節 横浜FM2-0清水 日産ス]

 ボランチではプロ入り以来初先発だった横浜F・マリノスDF小池龍太が見事な先制ゴールで勝利を導いた。「ボランチの選手が点を取れるのは大きいし、新しいポジションで結果を残せたのが良かった」。目まぐるしくポジションが入れ替わるのが横浜FMのアタッキングフットボール。新境地を切り拓く26歳が、その真価をこれ以上ない形で体現してみせた。

 試合の均衡が破れたのは前半32分だった。小池はボランチの相方でもあるMF藤田譲瑠チマからの縦パスをペナルティエリア際で受けると、一度は右に振ると見せかけつつ左に切り返し、相手をかわして左足を一閃。やや巻き気味の回転をかけたシュートを、ゴール左上隅に突き刺した。「もう一つ手間をかけるかフィニッシュに行くかは悩んだけど、相手の配置だったり、自分自身の感覚があのゴールにつながった」。昨季もサイドバック起用ながら4ゴールを奪った得点センスが開幕5試合目にして早くも結実した。

 小池は直後の前半36分にも、FW西村拓真からの折り返しをペナルティエリア内で合わせ、あわや2点目かという決定的シュートを披露。そのほかにも自身のボール奪取からFWエウベルにラストパスを送った同23分の場面、藤田のミドルシュートをお膳立てした後半5分の場面など、数多くのチャンスに絡んだ。また後半29分からはDF松原健の交代に伴い、右サイドバックでもプレー。「落ち着いてコントロールしたかった」というケヴィン・マスカット監督の狙いを最終ラインで表現した。

 そんな小池は今季、開幕からの5試合すべてに出場しており、メンバーを入れ替えながら戦う指揮官の信頼をがっちりと獲得。ポジションも左右のサイドバックに加えて、前節に試合途中からトライしたボランチと流動的だが、過密日程の中で「いろんな選手がどのポジションで試合に出てもレベルを落とさずにプレーしている」(マスカット監督)というチームの象徴的な存在として君臨し、ここまで3勝1分1敗という好成績に導いている。

 そうした安定感が示しているとおり、不慣れなポジションでのプレーに難しさは感じていないという。「マリノスのサッカーでプレーすることは、ポジションは関係ないといったらアレだけど、いる場所、いなければならない場所を認知した中で、役割は多いようで少ない。しっかりと理解していれば迷うことはない」。そう語った背番号25は「自分にできること、チームの中でやらないといけないことをその試合の中で分析できて、行動に移せたことが一つ成長だと思う」と手応え。「それにプラスして、そこからやれることを増やしていくことが今後の成長につながる」と冷静に前を見据えていた。

(取材・文 竹内達也)
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