beacon

FWから左SB、そして再びFWへ…“キラーパス”も光った浦和・明本、指揮官も「重要な役割をこなしてくれる」

このエントリーをはてなブックマークに追加

浦和レッズFW明本考浩

[3.6 J1リーグ第3節 浦和 2-0 湘南 埼玉]

 最前線でのスタートだった。後半途中からは最終ラインに移った。そして、終盤には再び最前線へ。浦和レッズFW明本考浩は与えられた任務を遂行し、チームの今季リーグ戦初勝利に大きく貢献した。

 キックオフからアグレッシブな動きを披露。ピッチ上の至るところに顔を出してボールを呼び込み、攻撃のリズムを生み出そうとするだけでなく、守備に回れば猛烈なプレッシングで相手から自由を奪い取る。相手最終ラインだけでなく、時にはGK谷晃生までプレッシャーをかけるなど、決して手を抜くことはなかった。

 最前線で存在感を示していたものの、後半15分に3枚替えが行われると、持ち場を左SBに移す。「明本は攻撃でもそうだが、ディフェンスの堅さもある。非常に重要な役割をこなしてくれる選手」とリカルド・ロドリゲス監督の信頼も厚い。そして、最終ラインでもアグレッシブな姿勢は変わらない。守備で奮闘しつつ、左サイドを果敢に駆け上がって攻撃に厚みを加えようとした。

 最前線、最後方でプレーした男は、後半38分に再び最前線に配置される。「彼は一人で前線でキープすることもでき、前からプレスに行ってくれる」(リカルド・ロドリゲス監督)。最後は指揮官の期待に結果でも応えた。

 後半42分、中盤からMF伊藤敦樹が蹴り出した浮き球のパスに反応。いち早く落下点に入ってボールを拾うと、相手2人に挟まれながらも急激なストップで翻ろう。仲間が攻め上がる時間を生み出し、左サイドを駆け上がるDF馬渡和彰を見逃さずに鋭い“キラーパス”を供給。ボールを受けた馬渡がダメ押しとなるゴールを叩き込んだ。

 最前線であろうが、最後方であろうが、自らの持ち味を存分に発揮。90分間、ピッチ上を駆け回る姿は、痛快そのもの。2-0の完封勝利を収め、今季リーグ戦初白星を獲得したチームにおいて、その存在感は抜群だった。

(取材・文 折戸岳彦)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2022シーズンJリーグ特集ページ
●DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

TOP