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[MOM3770]日本高校選抜MF薬師田澪(大津3年)_注目ボランチが3バックの中央で抜群の働き

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日本高校選抜DF薬師田澪(大津高3年→法政大)がタックルを決める

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.10 デンチャレGL第2節 関東選抜B 1-1 日本高校選抜 Jヴィレッジ]

 高校トップクラスのボランチが、大舞台でDFとしての実力を見せつけた。日本高校選抜はこの日、発足後初めて3バックを導入。その中央に抜擢されたMF薬師田澪(大津高3年→法政大)がライン統率、カバーリング、球際の攻防、攻撃面でも上々の動きで強敵からの勝ち点奪取に大きく貢献した。

 まず意識したことは球際の攻防で負けないこと。薬師田は「相手競り合い強いので、ここで負けたら大学で通用しない。11番の樋口堅大さん(順天堂大2年)は大津の先輩でバチバチで負けていなかったですし、あとはロングボールが自分特長なのでそういうところからできたかなと思います」と振り返る。

 また、「『カバーリングは薬師田が全部行け』と言われていたので、覚悟して行きました」。クロス、背後へのボールともに相手FWの先手、先手を取る動き。常に良いポジションを取って、味方のミスもフォローし続けた。そして、仲間の動きを見落とさずにハイラインを維持。セットプレーから1点を失ったものの、3バックを組んだ柳生将太(前橋育英高3年→専修大)と田口空我(流通経済大柏高3年→流通経済大)のサポートも受けながら最少失点で守り抜いた。

 この日、縦パスで決定機も演出した薬師田だが、DF起用を伝えられたのは前日のこと。ヘディングやロングキックに特長を持つ大型MFは、9日の東海選抜戦でボランチとして先発出場していた。

 急遽、最終ラインへポジションを移すことになったが、1年前に大津でDFの経験もしていた薬師田は「自信がありました。感覚的にも全然あったので」という。その言葉通りに質の高い動きを継続。優勝候補の一角である関東大学選抜Bを封じ、自身の評価も高めることに成功した。

 進路の法政大では、ボランチ、DFのどちらで起用されても対応する考え。大学生の選抜チーム日本一を争う大会で今後に繋がる経験、自信を得ることができた。11日のグループリーグ最終戦はU-20全日本大学選抜と対戦。薬師田はどちらで起用されても自分の力を発揮し、チームに初白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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