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[デンチャレ]MF安斎颯馬が追加点!昨年のエースが日本高校選抜の前で成長した姿示す

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後半34分、U-20全日本大学選抜MF安斎颯馬(早稲田大1年、8番)が追加点

[3.11 デンチャレGL第3節 U-20全日本大学選抜 2-0 日本高校選抜 Jヴィレッジ]

 昨年のエースが、日本高校選抜の前に立ちはだかった。U-20全日本大学選抜の右サイドで先発したMF安斎颯馬(早稲田大1年=青森山田高)は、試合を決定づける2点目。日本高校選抜でも発揮していた得点力を後輩たちの前で見せつけた。

「去年、(日本高校選抜として)デンソーカップに出場させてもらって、そこから1年経って、まずは絶対に負けられないし、絶対に成長した姿を見せられるように臨んだので、ゴールという結果で見せられて良かったです」

 1年前、安斎ら日本高校選抜はデンソーカップチャレンジに初出場。大学生相手に“高体連らしい”ハードワークで食い下がり、安斎がFKを決めるなど好勝負を演じた。この日も日本高校選抜は大学生相手に懸命な守備。「前半とか高校選抜が身体を張って戦っていた」と認める安斎は、右サイドからの仕掛けなどでゴールを目指したが、かわし切れないシーンもあり、後半半ばを過ぎてもスコアは0-0のままだった。
 
 それでも27分にCB青木駿人(日本大2年=日大藤沢高)が待望の先制点。さらに34分、左サイドを突いたFW久保征一郎(法政大2年=FC東京U-18)のラストパスをニアへ潜り込んだ安斎が1タッチでゴールへ流し込んだ。

「前半からゴールは常に狙っていて、なかなか形にできなかったんですけれども、後半必ず自分のところに来ると信じて、自分も前線の選手なので目に見える結果が欲しかったので、常にゴールを狙っていました」と安斎。加えて日本高校選抜の仲村浩二監督(尚志高)は、安斎の意図的にDFチェイス・アンリ(尚志高3年)を釣り出す動きにリズムを崩されたことを認めていた。

 安斎は早稲田大で過ごした大学1年目について、「青森から(地元の)東京戻ってきて最初は大学サッカーに馴染むのも大変で、なかなか早稲田での活動も思うように行かなかったんですけれども、上手くリーグ戦のデビュー戦でゴール決められたことがターニングポイントになって、1年を通してはコンスタントに戦えて怪我もなかったので大学1年生のシーズンは非常に自分としては良かったんじゃないかと噛み締めています」と説明する。

 青森山田で培った戦う姿勢は安斎のベース。戦うことを忘れずにチャレンジを続けてきた。「まずは自分の特長である山田でもそうでしたけれども、戦うというベースの部分は必ず自分の中で持ち続けていて、大学1年生で4年生のプロ内定者とか相手にしていますけれども、そこは学年関係なく自分の戦うベースは常に意識していますし、その中で自分の特長である得点力もシーズン6得点取れたことは(まだまだ足りないが)1年目にしては良かったと思います」。この日も青森山田の後輩MF藤森颯太(青森山田高3年→明治大)ら日本高校選抜の前で最後まで戦う姿を見せて勝利に貢献した。

 青森山田高時代、名コンビを組んだ後輩MF松木玖生がFC東京でブレイク中。FC東京深川U-15出身の安斎にとって新たな刺激になっている。だが、まずは自分の戦うステージに全力で挑戦するだけ。「J1であれだけやれる姿を見たら自分ももちろん早くあの舞台でやりたいというのがあるんですけれども、自分にできることはこういったところで結果を出すしか無い。玖生の刺激を自分のステージで還元できるように。力にできるようにしたいです」。この日、高校選抜の後輩たちの前で、1年後のあるべき姿を示した安斎。今後も常に戦う姿勢を持ち続けて、一歩一歩階段を上っていく。

(取材・文 吉田太郎)
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