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[MOM3778]U-17日本高校選抜MF徳永涼(前橋育英2年)_「ピッチの監督」が注目対決勝利へ導く

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U-17日本高校選抜の「ピッチの監督」。MF徳永涼(前橋育英高2年)が注目対決勝利に大きく貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.20 J-VILLAGE CUP U18 U-17日本代表 0-2 U-17日本高校選抜 Jヴィレッジ]

 U-17日本代表とU-17日本高校選抜との注目対決。U-17日本高校選抜の蒲原晶昭監督(佐賀東高)が「ピッチの監督ですよ」と評するボランチが、マン・オブ・ザ・マッチに推された。

 MF徳永涼(前橋育英高2年=柏U-15出身)にとって、この「J-VILLAGE CUP U18」、中でもU-17日本代表戦は、年代別代表初選出やプロ入りへ重視していた戦いだ。「アピールするつもりでやっていたので。きょうの一戦に懸ける思いは強く持って、ここで(チャンスを)掴もうという思いは今大会もそうですし、この試合もありました」。本人は距離感の悪さやハーフスペースを活用できなかったことで思うような攻撃ができなかったことを反省する。

 これまでの試合に比べると、守りの時間が長くなったことは確か。それでも、前半にはショートカウンターから一気に右サイドのスペースへ飛び出して決定的なラストパスを出し、攻撃の落ち着きどころにもなっていた。また、際立っていたのがバランサーとしての力だ。

 ダブルボランチの下がり目の位置でプレーした徳永は視野広く、状況を把握。チームを攻撃時はバランスを崩してでも前に出るチームの中で危険なスペースを埋め、攻め返そうとする相手に蓋をし、厳しいチェックで後方、サイドへと追いやった。

 前橋育英でチームメートのU-17代表FW小池直矢(2年)は、敵として戦った徳永について「上手かったですね」。前橋育英、そしてU-17日本高校選抜の中心選手はボールを失わない技術力に加え、バランス能力の高さ、ハードワークする姿勢、そして統率する声も印象的だ。

「(きょうは)自分の課題である攻撃参加も意識しながら、その中でもチームのことを考えて枚数と誰が攻撃に係わっているのか見てチームのためにバランサーになるという役割はできたと思います」。序盤の劣勢から守備を立て直し、思い通りにコントロールして2-0で勝利。マン・オブ・ザ・マッチの評価にも「自分としてはあんま……」と首を振るが、チームにとって大きな勝因になっていたことは間違いない。

 この日対戦したU-17代表の冨樫剛一監督は、23年U-20ワールドカップを目指すU-19日本代表の指揮官。「守備の時間が多かったので、(冨樫監督の前で)守備の良さというのは少なからず出せたかなと思います」。注目対決で勝利に貢献したMFは、上手くボールを回せなかったことなど、この試合で気づいたことをまた改善し、アピールを続けて目標達成に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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