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難民チームからセリエAで衝撃デビュー!アタランタのスカウトが18歳新星の獲得背景を明かす

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 セリエAデビュー戦でいきなり初ゴールをマークした18歳の新星FWムスタファ・シセについて、アタランタのスカウト部門の法務コンサルタント、ロベルト・ニット氏が獲得の舞台裏を明かした。イタリア紙『トゥット・スポルト』が伝えている。

 20日に行われたセリエA第30節のボローニャ対アタランタの一戦。両チームともにゴールをこじ開けることができずに迎えた終盤、ドゥバン・サパタやジェレミー・ボガら攻撃陣の主力を欠くアタランタの指揮官は65分、プリマベーラに所属するセリエA未経験の18歳シセを投入することを決断。すると82分、若きアタランタFWはデビュー戦に臆することなく、マリオ・パシャリッチからアシストを受けると、決勝点をマーク。チャンピオンズリーグ出場権争いを繰り広げるジャン・ピエロ・ガスペリーニのチームにとって貴重な3ポイントをもたらした。

 そんな中、シセのシンデレラストーリーが話題を呼んでいる。若きアタランタFWは3年前、政情不安のギニアからイタリアへと逃れると、南部の町レッチェ県カルミアーノで難民として受け入れられた。そこで難民で構成されたサッカーチームのリナッシタ・レフュジーズ(「難民の再生」の意味)に所属。親善試合をプレーしているうちに、アタランタのスカウト部門で働くニット氏の目に留まり、下部組織への入団が決まった。ニット氏は、アタランタ加入の背景を明かした。

「アタランタはスカウト陣全員をカルミアーノに送り込んだ。そして彼を獲得することを即決したんだ。私も、彼が並外れた身体能力と素早い判断力を持っていることに、すぐに気づいた。彼は両足をまるで1つの足のように操ることができる。これは天賦の才だ。それに働き者だ」

 アタランタのスカウトはさらに、ボローニャで驚くべきデビュー戦を飾った後のシセの様子も伝えている。

「シセはとても喜んでいて、現実を信じられない様子だった。すべてがあまりに早く展開し、素晴らしかった。みんなを驚かすこともできた。『ピッチに入る前は興奮していたが、試合中、冷静さとバランス感覚を維持することができた』と話していたね」
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